“急膨張”する医療用データ、独大学病院の情報システムをアップグレード―ファーウェイ

Record China    2022年6月30日(木) 8時30分

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ファーウェイはドイツ・エッセン大学病院の情報インフラをアップグレードした。医療機関の情報取扱量は急速に増えており、レベルが高い情報インフラの構築が極めて重要という。

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華為技術(ファーウェイ)はこのほど、ドイツ・エッセン大学病院の情報インフラのアップグレードを行ったと発表した。医療機関の情報取扱量は急速に増えており、レベルが高い情報インフラの構築は、病院などが質の高い医療を提供するために不可欠な要素になっているという。

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エッセン大学病院はベッド数が1770床で、約1万人のスタッフが年間で患者約37万5000人に対応する巨大医療機関だ。情報処理が極めて重要なのは病院が巨大であるだけでなく、検査項目が増え、さらに1ファイル当たりの情報量が大きい高解像度画像の使用が増えてきたことなどが背景にある。また大病院という性質上、24時間体制で情報の更新や取り出しを行わねばならない。いかなる時でも、情報処理に不具合が発生すれば人命に直結しかねない事態になりかねない。

エッセン大学病院

同病院で情報関係の最高責任者であるアーミン・デ・グライフ氏は「情報は、現代の医療にとって鍵となる要素の一つです」と述べた。またグライフ氏によると、情報は新たな治療法の開発にとっても重要な鍵という。

エッセン大学病院は情報の保存について、ファーウェイが自社製のチップセットを搭載した低遅延のオール・フラッシュ・ストレージシステムを採用した。ファーウェイは従前から、例えばデータセンターなどについて同システムを強く推奨してきた。アクセススピードが向上する上に、ハードディスクなど可動部分がないので高い信頼性を実現できるからという。

旧システムから新システムへの移行も、ファーウェイが監修した。新しいストレージシステムは非常に安定しており、データの急増にも余裕をもって対応できる。データ転送要求を送信してからデータが到着するまでの遅延時間を示す「レイテンシ」と呼ばれる指標も0.3ミリ秒にまで短縮されたという。

高性能ストレージシステムの導入により大量のデータに極めて迅速にアクセスできるようになれば、患者をより早くより正確に診断する医療用AIの開発やトレーニングが可能になる。また、AIを利用して希少疾患の新たな治療法を開発することも可能になる。さらに、異なる場所からのデータへのアクセスや共有を容易にすることで、リモート治療にも有効という。

エッセン大学病院は新たなシステムの導入により、情報関連の費用負担も大きく削減できた。ファーウェイのシステムは他の業者の同等なシステムより初期費用が30%低く、ランニングコストを含めた総保有コストは50%削減される見込みという。(翻訳・編集/如月隼人

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