2014年6月13日、韓国紙・朝鮮日報によると、中国の習近平（シー・ジンピン）政権が展開する腐敗撲滅運動の影響を受け、韓国でナマコの価格が暴落している。中国では韓国産ナマコが高級贈答品として重宝されてきたが、公務員のぜいたく禁止・節約令によって高級品の消費が激減し、韓国産ナマコもそのあおりを受けている。14日付で環球時報が伝えた。

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韓国・安眠島付近のナマコ加工工場に10日、黄海で水揚げされた約1．2トンのナマコが50個のバケツに入れられて届いた。ナマコはいずれも直径約4〜5センチ、長さ15〜20センチの立派なもので、中国遼寧省丹東市向けに輸出される予定の高級ナマコだ。

しかし、漁村の呉村長は「ナマコの価格は去年下半期から下がり始め、今年はさらに下がっている」と浮かない顔で話す。1次加工を経たナマコ1kgの価格は、昨年の20万〜24万ウォン（約2万〜2万4000円）から、現在の14万〜15万ウォン（約1万4000〜1万5000円）へと大きく下落している。呉村長によると、昨年は1kg当たり5万〜7万ウォン（約5000〜7000円）の利益が出たが、現在は売れば売るほど赤字になる。

韓国のナマコ価格の暴落は中国の腐敗撲滅運動と大きな関係がある。中国政府が展開するぜいたく禁止・節約令により、中国では洋酒やスイス製腕時計などの高級品の売り上げが大幅に落ちており、高級贈答品である韓国産ナマコもその影響を受けている。

中国は、世界の年間消費量の約90％を消費する世界最大のナマコ消費国だ。中でも韓国産はアフリカや東南アジア産と異なり、トゲがはっきりしていて、食感が良く、高級品として注文が多かった。そのため、韓国海洋水産部はナマコを韓国の10大輸出戦略商品に指定したほどだった。

しかし、中国で腐敗撲滅運動が展開された後は、中国の輸入業者からの注文が減少し、韓国のナマコ価格に大きな影響を与えることになった。韓国水産部によると、6月11日現在のナマコ価格は1kg当たり4822ウォン（約482円）で、前年同期比45％減もの大暴落となっている。（翻訳・編集/HA）