Record Korea 2022年7月24日(日) 21時20分
拡大
21日、韓国・韓国日報は「日本文化を無差別に剽窃…K-カルチャーの黒歴史」と題した記事を掲載した。資料写真。
2022年7月21日、韓国・韓国日報は「日本文化を無差別に剽窃(ひょうせつ)…K-カルチャーの黒歴史」と題した記事を掲載した。
作曲家兼歌手のユ・ヒヨル氏が先ごろ、自身の楽曲が坂本龍一のものと酷似していることを認めた謝罪したが、その後も他の歌手に提供した曲や、自身のプロジェクト「TOY」としての曲にも日本作品の盗作疑惑が指摘されるなど、「告発」が相次いでいる。
しかし記事は、ユ・ヒヨル氏の問題とは別に、韓国の音楽界では多くの「日本の作品の盗作疑惑」が存在してきたと指摘している。多くは日本の大衆音楽の輸入が全面禁止されていた1990年代以前に発表された曲だが、あからさまな「パクり」や巧妙な盗用は、90年代後半の日本文化開放後、正式なリメイク作品が多数発表される中でも相次いだという。96年には俳優としても人気の男性ソロ歌手や、混声ダンスグループの曲が日本の盗作だと明らかになり、音楽活動を停止する騒動があった。
記事はさらに、「日本の模倣は音楽だけでなく文化全般に蔓延していた」としている。映画界でも模倣は日常的に行われ、「60~70年代、映画のシナリオ作業は日本のシナリオの翻案作業だった」と証言する映画関係者もいるという。イ・ヒョンピョ監督「明洞(ミョンドン)に夜が来れば(原題)」は、成瀬巳喜男監督「女が階段を上がる時」(60年)と基本的なプロットから演出、せりふ、人物の動線までそっくりだと後に明らかになり、批判を受けた。99年のドラマ「青春」は「ラブ・ジェネレーション」の盗作疑惑で早期に打ち切りとなった。その他、バラエティー番組にも盗作が疑われるものが複数あると指摘している。文学界でも、作家の申京淑(シン・ギョンスク)氏が短編作品内で三島由紀夫「憂国」の一部を剽窃したと認め、数年間、活動を停止したケースがある。聖公会大学のシン・ヒョンジュン教授は「特に80~90年代は、大衆音楽だけでなく文化、社会、産業など全般において日本を模倣していた。大衆は(日本の影響に気付いているかいないかに関係なく)日本を模倣した製品を歓迎し、実際によく売れていたので模倣が続いていた」と説明する。
記事は「今はK-POPが中国など他国による模倣と盗作に頭を悩ませているが、過去には自分たちが露骨なやり方で日本文化を模倣した黒歴史がある」と指摘している。大衆音楽評論家のチェ・ギュソン氏によると、「大衆音楽の場合、特に60年代に日本の曲の盗作がひどかった」「日帝占領期の影響で情緒が似ていて通じる部分があり、文化交流が途絶えていた時期に手当たり次第に持ちこむ傾向があった」という。ユ・ヒヨル氏の盗作疑惑が拡大した背景には、「こうした黒歴史が今になって若い世代にも知られるようになったことも少なからず影響している」と記事は分析している。
また記事によると、「日本文化の模倣はマイナスばかりではなかった」との声も上がっているという。日本が欧米文化を模倣し日本ならではのものを作り出したように、韓国も欧米と共に日本文化を受け入れ成長したという主張で、ある音楽事務所の社長は「日本音楽も米国や英国のポップスを模倣していた。韓国だけに存在する問題ではない」と話している。ある業界関係者は、盗作作曲家という「偽レジェンド」を生み出し傍観してきたことが、この問題をここまで大きくしたという面もあると指摘。日本文化の模倣が肯定的な役割も担ったことを認めるためにも、「こうした黒歴史を公に論議する必要がある」と指摘しているという。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「剽窃は泥棒だ」「いくらクッポン(極端な愛国主義)でもダメなものはダメ。過ちを犯したらそれを認めなければいけない。それができないなら中国と同じだ」「韓国は本当に日本の模倣をたくさんしてきた。文化コンテンツや食料品など、模倣をしてない分野がないくらいだ」「90年代まで自動車、家電、お菓子など、何でも日本のものを模倣していた」「テレビ番組も日本のものをパクってきたよね。今の中国に文句を言う資格はない」「インターネットがない時代はいろいろパクってた」「自分はこんな偽物の音楽を聞き偽物のドラマを見て楽しんでたのかと思うと恥ずかしい」「何が黒歴史だ。今もずっとやってるのに」「日本はあらゆる面で韓国より上にいる。まだそれが分からないのか」など、「認めるべきことは認めなければいけない」といった内容のコメントが多数寄せられている。(翻訳・編集/麻江)
この記事のコメントを見る
Record Korea
2022/6/21
anomado
2022/6/24
2022/5/24
Record China
2020/9/29
2022/7/5
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る