Record China 2022年7月24日(日) 10時20分
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中国のポータル/ニュースサイトである網易は23日、広東省深セン市に本社を置く電気自動車(EV)メーカーの比亜迪(BYD)が2023年に日本で乗用車3車種を発売する件について、同社の狙いを読み解く記事を掲載した。
BYDは4月、傘下企業を含めて従来型のエンジン車の販売を終了した。22年1-6月期のEV販売台数は前年同期の3倍超の約64万台で、約56万5000台だったテスラを抜いて、世界一になった。BYDは05年に日本法人のBYDジャパンを設立している。それ以降、BYDジャパンを通じて日本市場でEVやEVフォークリフトのバス販売などの事業を展開してきた。
BYDジャパンは7月21日、日本市場で23年1月にミドルサイズSUVの「アットスリー(ATTO3)」、同年中ごろにはコンパクトカー「ドルフィン(DOLPHIN)」、同年下半期には高級セダン「シール(SEAL)」の販売を開始すると発表した。EV乗用車の販売と関連サービス提供を行うBYDオートジャパン(BYD Auto Japan)もすでに設立したという。
網易掲載の記事は、過去1年間の日本の乗用車市場について「悲惨な状況」だったと指摘。新型コロナウイルス感染症やサプライチェーンの機能不全に影響されて、市場累計販売台数は前年同期比3.3%減の444万8300万台であり、販売台数は3年連続の減少で、2年連続の500万台の大台割れになったと紹介した。
記事は日本のEV市場についても、伸びていく様子をあまり見せていないと指摘。原因としては、多くのメーカーがハイブリッド車や水素燃料自動車の開発路線を選択していることと、充電施設の不足、駐車スペースの不足、政府補助金の少なさなどを挙げた。
日本におけるEVの累計販売台数は約2万台にとどまっている。ただし輸入EVの登録台数は8610台で、20年の3238台と比べれば大きく伸びたという。
記事は、BYDの日本におけるEV乗用車の販売について「量を求めた」ものではないとの考えを示した。BYDの中国国内でのEV乗用車販売台数の1カ月分だけで、日本市場における通年分の販売台数を大きく上回るからだ。記事はBYDの日本市場をめぐる動きについて「名を求めた」もの、すなわちブランド力の向上を目指したものとの考えを示した。
記事は、BYDは創立以来、日本の自動車製造業のリーダーであるトヨタ自動車を「手本」にしてきたと紹介した上で、BYDがEVメーカーのリーダーの地位を獲得した現在は、両社の関係は変化し始めたとの見方を示した。
記事は実例として、3月25日にBYDトヨタ電動自動車科技が設立されたことを取り上げた。同社の登録資本金は3億4500万元(約70億円)で、BYDとトヨタ自動車が折半出資した。本社所在地はBYDの“おひざ元”である広東省深セン市だ。また、董事長(会長)はトヨタ側から、総経理(社長)はBYD側が出し、取締役や監事も双方が同じ人数を出すなど、人事面でも双方が対等なことが特徴だ。
BYDとトヨタはBYDトヨタ電動自動車科技を通してセダンやSUV、さらに電池を共同開発し、トヨタブランドのEVとして、早ければ25年には中国市場向けの販売を開始する。
記事は、BYDの昨今の動きについて、トヨタ自動車との新たな関係を構築することでブランドイメージを大いに向上させ、トヨタの“おひざ元”である日本市場に乗用車3種を投入することで、中国のEV関連技術が極めて高くなったことを改めて強く示す狙いがあるとの見方を示した。(翻訳・編集/如月隼人)
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