中国で日本風夏祭りの開催に批判が殺到している問題で、今月30日から雲南省で開かれる予定だったアニメイベントも延期になったようだ。

中国ではこのほど、江蘇省南京市で今月17日に予定されていた日本の夏祭り風イベントが「先人たちの冒とく」などと批判を浴びて中止になったほか、山東省棗荘市で24日に開催が予定されていたアニメイベント「夏日祭」（日本の夏祭り）も批判を受け中止に。このほかにも、日本風イベントが開催されるとの未確認情報を基に会場とみられる施設に批判が寄せられるなど異常事態となっている。

こうした中、フォロワー50万を超えるあるブロガーは「雲南省のアニメ祭りがなくなった。まもなく延期の発表があるだろう」と投稿し、関係者から「延期が決定したので微博（ウェイボー）の宣伝を削除してください」との連絡があったことを明かした。また、「安徽省安慶市のコミケでは漢服ショーが過激派によって『和服ショーだ』と通報され、事情聴取された。ほかにも多くの場所で行われるコミケが通報されていて、中止したところもある」とつづっている。

同ブロガーが投稿した関係者とのチャットのやり取りでは、「（通報者は）頭がしっかりしていないネットユーザーたち」「最近は狂ってる。市長のホットラインに電話をかけるやつまでいる」「通報する人間は（参加予定だった）パフォーマーの（準備に注いだ）心血を何だと思っているのか」といった憤まんやる方なしといった声が記されている。

この投稿にフォロワーたちからも「言葉もない」「ひどすぎる」「通報されるのは『夏日祭』だけじゃないのか？。すべてのコミケをボイコットなんて誰も言っていないだろう」「ここ最近は、一体どうしてしまったのか」「二次元はもはや小さな文化ではない。悪意ある通報であれもこれも潰すべきではない」「あの『夏日祭』だって中身はコミケで、もう何年も開催しているし、春日祭も秋日祭もある。いずれも日本の伝統的な祝日ではないし、（日本の祭りという）名前だけで猛攻撃を受けた」といった声が寄せられている。

また、「以前、新疆綿の騒動があった時、アディダスやナイキ、H＆Mが批判されたが、それらの店舗はまだ中国全土で展開され続けているし、（同じく新疆問題で放送が一時中止された）NBAもやっぱり中国人が大好きなスポーツであり続けている。それなのに、彼ら（通報者）は私が着た漢服を和服だと言い、JK（制服）を着れば『媚日』だと言う」とのコメントも見られた。（翻訳・編集/北田）