韓国・尹錫悦政権と警察組織の対立、「最高潮に」と主要メディア、「警察局」新設が発端

Record Korea    2022年7月30日(土) 7時0分

拡大

韓国で尹錫悦政権と警察の組織の対立が最高潮に達している、と主要メディアが報じた。政権が警察の権限肥大化をけん制するため、「警察局」を新設したのが発端だ。

韓国で尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権と警察の組織の対立が最高潮に達している、と主要メディアが報じた。政権側が検察からの捜査権移管による警察の権限肥大化をけん制するため、「警察局」を新設したのが発端。警察側は全国警察署のチーム長を集めた拡大会議を開くなど、反発を強めている。

聯合ニュースによると、26日に閣議決定された「警察局」を新設するための施行令改正案は行政安全部に警察局を設置し、治安監(警視監に相当)や総警(警視に相当)など必要な人員13人を増員することを骨子とする。同部によると、実際には警察12人、一般職の公務員1人が増員されるという。

政府は警察局新設の目的について「行政安全部長官が警察庁や国家警察委員会などに対する法律上の業務をより体系的に遂行できるようにするため」と説明。警察局は▼警察関連の重要政策や法令の閣議上程▼総警以上の警察公務員に対する任用要請▼自治体傘下の自治警察の支援―といった業務を担う。

李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官は5月12日の就任直後、同部内に警察制度改善諮問委員会を設け、警察局の新設を念頭に置いた警察制度改善策を「速戦即決」で進めてきた。文在寅(ムン・ジェイン)前政権が決定した検察からの捜査権移管で権限が強くなる警察を民主的に正式なルートで統制する方策が必要との理由からだった。

これに対し、全国の警察署長約190人は23日に会議を開き、警察局新設の法令制定手続きを見送るよう求める意見を提出。警察局に反対する全国警察署チーム長による会議を警察全体の会議に拡大することを決めた。出席対象者を14万人の警察全体に広げるため、1000人以上が出席すると見込みという。

尹大統領は26日のぶら下がり取材で、警察の反発に「政府が憲法と法に基づき推進する政策と組織改編案に集団で反発することは、重大な綱紀の乱れになり得る」と警告。前日には「行政安全部と警察庁で必要な措置を取っていくものとみている」と述べるにとどめていたが、この日は明確に立場を示した。

警察庁は会議を主導した警察署長を処分し、会議参加者のうち56人に対する監察に着手。李祥敏長官は警察の反発を「クーデターに準じる状況」と強く批判し、「付和雷同であり、非常に危険だと考える」と強調した。

対立の行方について、聯合ニュースは「双方の衝突は抑えようもないほど激化している」と報道。「現場の警察官と大統領室、行政安全部、警察上層部間の対立は収拾がつかなくなるほど大きくなる見通しだ」とも伝えた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携