Record Korea 2022年8月2日(火) 7時0分
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中国紙・環球時報は1日、「韓国の対中認識はどこから間違い始めたのか」と題する文章を掲載した。写真はソウルの若者。
中国紙・環球時報は1日、「韓国の対中認識はどこから間違い始めたのか」と題する文章を掲載した。著者は上海対外経貿大学朝鮮半島研究センター主任の詹徳斌(ジャン・ダービン)氏。
詹氏はまず、韓国の朴振(パク・チン)外相が中韓関係の基礎を築くために最も重要なこととして、両国民、特に若い世代の心理的な距離を縮めることだと述べたことに言及し、「この主張の背景には、韓国人の対中認識がここ数年、特に若い有権者の間で急激に悪化しているという現実問題が反映されている」と指摘した。
その上で、米調査機関ピュー・リサーチ・センターの2020年の調査を基に、「韓国の中国に対する評価は調査対象14カ国のうち最悪だった。また、若年層の中国に対する否定的な見方が中高年層よりも高かったのは韓国だけだ」と説明。「韓国国内の複数の世論調査でも同様の結果が出ている。この傾向は、将来的な中韓関係の発展に影響を及ぼす可能性が高い」とした。
韓国の若者が中国に対して否定的な見方をする理由については、「欧米諸国が中国を中傷するという大きな背景のもとで、(韓国は)外交的に欧米に追随し、主流メディアの報道も欧米メディアのそれをそのまま写したものである。これでは当然ながらポジティブな対中認識が形成される環境にない」と主張した。
詹氏は、より直接的な理由として、中韓の間には近年、高高度防衛ミサイル(THAAD)問題や歴史認識問題、文化起源論争、環境問題などいくつかの論争も確かに存在すると述べる一方で、自身の考えとして「中国に関する否定的な教育を多く受けたことが根本にある」と主張。2003年に中韓の間で高句麗の帰属をめぐる論争が起きたのを機に、05年には歴史教育が強化され、「韓国の学校教材は中国を歴史歪曲国家と定めるようになった」とした。また、歴史だけでなく政治、地理、社会、国語、宗教学、哲学などの教科書でも中国に関する否定的な記述が多く、これらが結びついて総合的に中国へのマイナスイメージの構築につながったのだと持論を展開した。
そして、「韓国の教科書は中国を、歴史を歪曲し、自由がなく、内部に問題を抱え、韓国との間に多くの問題を抱え、周辺国を威嚇する、いわゆる覇権主義国家のように描写している。韓国の若者は実際の中国を体験する機会に乏しいため、これらの教科書は若者たちにとんでもない想像を与えている」と批判。コロナ前に中国旅行に訪れた韓国人が「学校で教わった中国とは全く違った」と話したというエピソードを紹介しつつ、「幼いころから中国への否定的なイメージを植え付けられては、両国関係に影響を与えることは疑いようがない」とした。
詹氏はさらに憂慮すべき問題として、韓国の一部の政治家は若者の反中感情を利用して票を集めていると主張。中国は将来の中韓関係の「健全な発展」のために韓国に対する外交を強化し、韓国の対中認識を改善するとともに、コロナ禍でオフライン交流が難しい中、ITを駆使するなどして質の高い人文交流を行う必要があると述べた。その上で、「中韓両国の教材制作者、学校教師、児童生徒が頻繁に顔を合わせて交流することが相互理解の増進につながる」と訴えた。(翻訳・編集/北田)
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