独、主力戦闘機を太平洋に初派遣、豪州で演習参加、中国に対抗し軍事的関与強める

Record China    2022年8月21日(日) 10時0分

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ドイツ空軍はオーストラリアでの多国籍演習に主力戦闘機などを派遣した。独がインド太平洋地域に戦闘機を派遣するのは初めてで、中国に対抗して軍事的関与を強める狙いだ。写真は中国の戦闘機。

日米韓など17カ国が参加するオーストラリアでの多国籍演習「ピッチブラック」に向け、ドイツ空軍は主力戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」を中心とする軍用機群を派遣した。独軍がインド太平洋地域に戦闘機を派遣するのは初めてで、中国に対抗して軍事的関与を強める狙いだ。

ドイツは中国と経済面で深い関係を築いてきたが、近年はインド太平洋地域を重視して2020年にインド太平洋戦略を策定。昨年は海軍フリゲート艦を約20年ぶりに派遣し、海上自衛隊と共同訓練も実施した。

ショルツ政権は中国に厳格な外交姿勢を示す一方、日本などインド太平洋地域の「同じ価値観」を持つ国々との連携を打ち出している。ランブレヒト国防相は7月下旬、「民主主義や自由、安保といった私たちの価値観を支持する人々の側に立つ」と表明していた。

ロイター通信などによると、多国籍演習に参加する独空軍機は計13機。「ユーロファイター・タイフーン」6機や給油機3機が15日にドイツを出発し、輸送機4機はすでに豪州に向かっているという。ユーロファイター・タイフーンは英国とドイツ、イタリア、スペインが共同開発した4・5世代戦闘機で、空対空および空対地能力を同時に展開できる能力を持つ。

多国籍演習には英国、フランス、シンガポールなども加わっては19日から開始。演習終了後、ユーロファイターは9月28~30日に日本を訪れは航空自衛隊と交流。韓国、シンガポールも立ち寄る。独空軍は「インド太平洋地域での北大西洋条約機構(NATO)の加盟国および非加盟国との相互運用性を試すのが任務の目的」と説明している。

独空軍のゲルハルツ総監は中国との緊張の火種となっている南シナ海や台湾海峡を通過する可能性があるかという記者団からの質問に対して「民間航空の飛行ルートを使用する」とし、「台湾海峡を通過する予定はない」と述べた。

さらに多国籍演習への参加は「中国に脅威となるようなメッセージを送ることにはならない」と語り、中国への配慮も示した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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