日本はなぜ韓国に冷たいのか―中国紙

Record Korea    2022年8月23日(火) 6時0分

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中国紙・環球時報は20日、「日本はなぜ韓国の関係改善の提案に対して冷たいのか」と題する論評記事を掲載した。

中国紙・環球時報は20日、「日本はなぜ韓国の関係改善の提案に対して冷たいのか」と題する論評記事を掲載した。著者は上海外国語大学日本研究センター主任の廉徳瑰(リエン・ダーグイ)氏。

廉氏は「韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は就任100日を迎えた際に、日韓関係の迅速な改善と発展の必要性に改めて言及した。しかし、日本側はまだポジティブな対応を見せていない」と説明した。

そして、「日韓関係は現在も悪い状態が続いており、両国の国民感情の中にある『積年の恨み』を解消することは難しくなっている」と指摘。「1951年のサンフランシスコ講和条約締結から65年の日韓国交正常化まで14年かかった。原因は日本が歴史を反省せず、米国の圧力を受けてようやく日韓併合条約の無効を了承したからだ」としたほか、「日本の右翼はその後も歴史を否定し続け、当時の韓国併合は合法的だったなどと公然と主張、それに慰安婦問題も加わったことで、両国関係は冷え込んだのである」と続けた。

さらに、「98年の日韓共同宣言で日本側が謝罪したことで転機が訪れるも、2001年以降、(当時の)小泉純一郎首相が繰り返し靖国神社を参拝したことで関係は再び悪化。韓国の最高裁で日本企業(三菱重工)への賠償を命じる判決が出たこと、また同企業の韓国内の資産を売却することが命じられたことで、日本側は韓国に技術制裁(輸出規制)を課すこととなった」とした。

その上で、「日韓関係の緊張は米国のアジア太平洋戦略にはマイナスであるため、米国は両国の仲を取り持つようになった。米国の意向を受け、尹政権は日本に関係改善のシグナルを送ったが、尹氏が大統領選で僅差で当選しており、韓国国内では依然として日本に対して厳しい声が多く、日本への譲歩には慎重にならざるを得ない。日本もそうした事情をよく知っているため、尹氏からのラブコールに慎重に対応しているのである」と解説した。

廉氏は、「日韓の関係改善は両国の国内状況に大きく左右される」と指摘。「岸田文雄首相は15年の日韓慰安婦合意締結時の外相であるため、日本国内の右派から『親韓派』のレッテルを貼られている。日本の右派は韓国と関係改善する必要があるとは考えていない」とした。

また、「国民感情とも大きく関係しており、韓国では日本に対する歴史的怨恨(えんこん)が根深く、日本の右派は歴史の反省を拒んでいる。韓国の民間団体が在韓日本大使館前に慰安婦像を設置したことを、日本は公然たる侮辱と受け止めている。日本側は像の撤去や(最高裁の)『反日判決』を取り消すよう求めているが、一方で日本側も国内の右翼の歴史反省を拒否する言動を取り締まることは困難なのである」と論じた。

そして最後に、「こうした状況は米国を明らかにいら立たせている」とし、「米国は日韓が歴史的な恨みにとらわれ大局を無視していることに不満を持っている。日韓の対立によってインド太平洋戦略の拡充はうまくいかず、仮にそれが形成されたとしても、米国に奉仕する形の協力は日韓の安全保障上の利益にはならないのである」と主張した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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