Record China 2022年8月28日(日) 9時0分
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上海市内で日本の岡山県内で生産されるブランド・シャインマスカットの「晴王(はれおう)」の偽物が販売されていることが分かった。
上海市に拠点を置く澎湃新聞は24日付で、日本の岡山県内で生産されるブランド・シャインマスカットの「晴王(はれおう)」の偽物のシャインマスカットが同市内で販売されていると報じた。
シャインマスカットは、日本で開発された品種だ。欧米のさまざまな品種をかけ合わせることを繰り返し、病害に強く、食感も口味は風味が良好などの「よいとこ取り」をした品種を作り出した。日本国内では2006年に品種登録をしたが、品種として日本国外に出すことを想定していなかった。そのため、国際条約が定めた期限内に国外における品種登録をしなかったため、日本国外で栽培しても法律上の問題はない状態だ。そのため、中国や韓国でも栽培されるようになった。中国ではシャインマスカットが「陽光玫瑰(陽光のバラ)」のブランド名で知られている。
「晴王」は、岡山県内で栽培され一定の品質基準を満たしたシャインマスカットだけが使うことができる商標だ。「『晴王』という名前は非常に縁起がよく、とりわけ漢字文化の中華圏では大変重宝され、高値で取引されています」と紹介する日本の通販サイトもある。
澎湃新聞によると、上海市民の女性が22日に、市内の商店で「晴王」を3房購入した。ブドウの好きな娘を喜ばせようと思ったからだ。家に持ち帰り食べてみたところ、粒が小さく食感もとりたてて良くなかった。
同家庭ではこれまでも例年のように「晴王」を買ってきたが、「品質はかなり高く、価格も高い」と感じていた。母親の娘は、母親に「1斤当たり9.9元(1キロ当たり約400円)」と教えられて、「だまされた」と感じたという。
記者が、女性が「怪しい晴王」を買った商店に行き確認したところ、「晴王」の文字が表示されている商品は3種で、「1斤当たり9.9元」の「晴王」には特別価格との説明書きがあった。それ以外の2種は、それぞれ「1斤当たり28元(1キロ当たり約1120円)」、「1斤当たり48元(1キロ当たり約1920円)」だった。店員に話を聞いたところ、「1斤当たり48元」の商品だけが「ホンモノの晴王」で、他の2種は「晴王ではないシャインマスカット」と説明したという。
記者がホンモノの「晴王」とその他のシャインマスカットを食べ比べたところ、「晴王」はその他のシャインマスカットと比べて粒が大きく肉質はしっかりしており、甘味も強かった。記者は「確かに違いがある」と感じた。今年はシャインマスカットの価格が暴落したが、「晴王」の価格は前年同期と同じ水準という。
なお記事によれば、中国国内でも上質のシャインマスカットが生産されており、外観や食感も「晴王」と大差ない場合がある。価格は1斤当たり30元(1キロ当たり約1200円)に迫るという。(翻訳・編集/如月隼人)
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