中国は今後10年に3回の月探査、宇宙開発で米国との競争激化は必至

Record China    2022年9月13日(火) 15時0分

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中国の国家宇宙飛行局は10日、「月探査の第4期計画のミッションはすでに国から承認されている」と発表した。計画によれば、中国は今後10年内に月に探査機3基を月に送り込む。米国との競争激化は必至だ。

中国の国家航天局(国家宇宙飛行局)の月探査・宇宙事業センターの劉継忠主任は10日、「月探査の第4期計画のミッションはすでに国から承認されており、順調に進んでいる」と発表した。中国の月探査第4期計画では、今後10年の間に月探査機の嫦娥を3基、月に送り込むことになっている。宇宙探査で中国と米国の競争が激化するのは必至だ。

中国は2020年11月に打ち上げた無人月探査機の嫦娥5号で、土の土壌サンプルを地球に持ち帰るサンプルリターンに成功している。同サンプル中からは、リン酸塩鉱物の一種である新たな鉱物を発見し、国際鉱物学連合(IMA)からも承認された。中国は米国、旧ソ連に続き、月で新たな鉱物を発見した3番目の国になった。

中国の月探査第4期計画では、今後10年内に嫦娥6-8号の3基を月に送り込むことになっている。うち嫦娥6号は嫦娥5号の予備機として設計されたので、サンプルリターンの機能を備えている。嫦娥6号はは地球から見て月の裏側に着陸させる計画とされている。中国は18年に打ち上げた嫦娥4号を、月の裏側に着陸させることに成功している。

劉主任は、「嫦娥6号は基本的に製造を終えている」と述べ、月の裏側の土壌のサンプルリターンを念頭に置いていると説明した。劉主任はさらに、嫦娥5号で持ち帰った月の土壌サンプルよりも、月の裏側から持ち帰ったサンプルの方が貴重と説明した。

米国は中国の宇宙開発について、批判の声を強めている。米国航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン長官は、22年7月に、中国の宇宙ステーションの実験モジュールである「問天」を打ち上げた長征5号Bロケットの5トン以上の残骸が落下したことについて、中国は具体的な関連情報を提供しなかったとして批判した。

米国は、当初予定では24年までに宇宙飛行士を月に送り込むアルテミス計画を推進している。アルテミス計画では新型ロケットのスペース・ローンチ・システム(SLS)が使用されるが、8月29日の試験目的の打ち上げを予定されていたSLSは、燃料漏れの問題を起こし、打ち上げが延期されている。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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