西洋人にとって古い歴史書の代表は、ヘロドトスが書いた「ヒストリアイ」だ。ヒストリアイのギリシャ語の原義は「研究」といった解説もあるが、結局は「歴史」を意味するようになった。英語の「 history (ヒストリー)」の語源でもある。東洋で貴重な古い歴史書の代表は司馬遷(紀元前140年ごろ-同86年ごろ)が著した「史記」だ。「史記」が中国や日本の文化に大きな影響を与えたことは言うまでもないが、現代に生きる欧米人にとって「史記」はどのような意味があるのだろうか。「史記」など中国の古典を研究するウィスコンシン大学マディソン校のウィリアム・ニエンハウザー教授はこのほど、中国メディアの中国新聞社の取材に応じて、自らの「史記」との出会いの状況や、米国人として「史記」を研究する意義などを語った。以下はニエンハウザー教授の言葉に若干の説明内容を追加するなどで再構成したものだ。
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