地に落ちた韓国のエリートスポーツ、その背景にあったのは?=韓国ネット「時代は変わったのに」

Record Korea    2022年9月25日(日) 21時0分

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22日、韓国・中央日報は「墜落した韓国エリートスポーツ…その裏には文在寅政権の政治介入があった」と題した記事を掲載した。

2022年9月22日、韓国・中央日報は「墜落した韓国エリートスポーツ…その裏には文在寅(ムン・ジェイン)政権の政治介入があった」と題した記事を掲載した。

記事はまず、日本のスポーツ界について「1964年の東京五輪で金メダル16個を獲得しメダル数世界3位となったのを機に国際スポーツの強者となったが、エリートスポーツ支援の減少が原因で88年ソウル五輪では10位圏外まで落ちた」としている。70年代に政府レベルでスポーツの底辺拡大を掲げたことで一般大衆のエリートスポーツへの関心が薄れた結果だと分析し、90年代後半に国家主導のエリートスポーツの重要性を再認識し支援を増やしたことで、2020年東京五輪では金メダル27個、米国、中国に次ぐ3位に復活したと紹介している。

その上で「韓国は今、日本の失敗をそのまま踏襲している」と伝えている。韓国はソウル五輪で初めて日本を上回る4位となり、その後も日本を圧倒し続けたが、06年アテネ五輪で再び日本に逆転され(日本5位、韓国9位)、20年東京五輪では金メダル6個16位に終わった。しかし、記事は「かつては金メダルが期待された選手が銀メダルを獲得しただけでも国民に謝罪したが、今は社会の雰囲気が急激に変わった」「メダルがなくとも選手が堂々と楽しむ姿に拍手を送る」とし、「それが悪いとは言わないが、明確にしておくべき問題もある」と述べている。

最近は五輪だけでなく各種国際大会で韓国選手団の成績が急落しており、大韓体育会の幹部からも懸念の声が上がっているという。記事は「スポーツ界はもちろん、一般大衆の間からも自省や批判の声がほとんど聞かれないのはおかしい」と指摘している。国家代表とは国を背負うスターであり、選手は好成績を出し国威を宣揚するというプライドを持って努力し、国民もその努力に惜しまず拍手を送ったとし、「保守・進歩関係なく国全体が一つになった。エリートスポーツにはこうした機能があったが、今や崩壊した」と主張している。ただ、「人口減少による選手の減少、国民の意識の変化はある意味自然な変化だ」としたうえで、問題は政界にあったと指摘している。

朴槿恵(パク・クネ)政権は15年、社会体育の活性化に向けて大韓体育会と生活体育協会の統合を進め、スポーツ革新委員会を発足させた。委員長、委員ともこの分野の専門家が務めて改革を率いたという。しかし文在寅(ムン・ジェイン)政権では、委員長にスポーツと何の関係もないチョ・グク元法相らと近い政権寄りの女性人権家が就任するなど進歩陣営が要職に就き、従来のエリートスポーツシステムを完全に無視して強引に改革を進めていったとしている。

中でも記事は、「生徒・学生の学習権保障のためだとして平日の大会禁止などを文化体育観光部と教育部に勧告した」ことを挙げ、「現場を無視した勧告で被害を受けるのは選手のほうであり、選手本人、保護者、関連専門家が現実性のない勧告だと反対したが無視された」と説明している。このことで多くの選手が進学をあきらめざるをえない状況になったという。また、「文在寅政権がエリート体育をどれほど冷遇したか」の例として、18年アジア競技大会後に、野球韓国代表を率いて金メダルを獲得した宣銅烈(ソン・ドンヨル)監督(当時)が兵役免除のかかった選手の選抜で不正を行ったとして、国会国政監査に証人として出席させたことを挙げている。

政権交代後、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権はスポーツ革新委の勧告の問題点を認め、改善策を出すと約束しているといい、記事は「現政権の正しい政策を期待する」「日本のスポーツ崩壊に長い時間はかからなかったが、再興には20年以上の時間がかかった。韓国はそれを教訓にすべきだ」と結んでいる。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「何これ。時代は変わったのに、いつまで古いことを言ってるんだ?」「くだらない記事を長々とよく書いたな」「時代を逆行するメディア」「五輪でいい成績を残せなかったら『墜落』なのか?」「選手がメダルが取れなきゃクズ扱いされるような時代に戻りたいというのか。エリートスポーツなんてもう必要ない」「メダル獲得で兵役を免除するのもやめよう。スポーツを始める時に国威宣揚なんて考える子どもはいない」「外国の代表選手はいろいろな職業の人がいる。韓国はまるで共産主義国のように、選手を育ててメダルを取らせている。これのどこが国威宣揚なのか」「これからは品性を捨てて成績を出すことだけを考えて突っ走る怪物たちのために大企業と政府が支援すべきだと言うわけ?」「既に韓国人はゲーム、映画、音楽などを世界でヒットさせてクッポン(極端な愛国主義)を十分感じている。数少ないエリートスポーツ選手の人生を犠牲にしてまで、スポーツ分野でまでクッポンを感じる必要はない」など、記事に対して否定的なコメントが殺到している。(翻訳・編集/麻江)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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