2022年10月10日、中国メディアの鳳凰網は台湾の半導体大手TSMCの「コピー」を作ることが難しい理由について紹介する記事を掲載した。

記事は、台湾の経済当局が「台湾の安定、安全こそ最良のサプライチェーン投資だ。世界最大のシリコンウエハー代理生産工場であるTSMCを他所でコピーしようとすれば、どんなに巨額の費用を投じたとしてもほぼ不可能だ。なぜなら、TSMCの製造工程は精密かつ複雑で数百ものプロセスがあるから、そしてサプライヤーだけで400社も存在するからだ」と強調したことを伝えた。

そして、TSMCが2021年に世界全体の26％に当たる半導体生産高を記録し、特に7ナノメートル以下のプロセスの半導体売上高が全売上高の半数を占めているとしたほか、291の製造技術、1万2000を超える製品を535の顧客に提供したと説明。400近いサプライヤーはいずれも日本企業を中心とする外国企業で、いずれも台湾に子会社、支社、合弁会社を設立しているとした。

また、TSMCは膨大な半導体製造設備、自動化設備のサプライヤーも抱えているほか、特許の申請数、取得数も非常に多いと指摘。今年5月現在で、TSMCは世界で7万5000件を超える特許を申請しており、そのうち5万2000件を取得済みだと紹介している。さらに、特許取得による先進技術保護に努めると同時に、この約10年は「商業機密登録制度」の構築を積極的に進め、今年6月までに20万件を超える商業機密を登録したと伝えている。（翻訳・編集/川尻）