中国の執政党である中国共産党の第20回全国代表大会が16日午前、北京の人民大会堂で開幕しました。習近平総書記は中国共産党第19期中央委員会を代表して大会で報告を行い、その中で「中国共産党の中心的任務は、全国の各民族人民を団結させ率いて、社会主義現代化強国を全面的に築き上げ、二つ目の100年の奮闘目標を実現し、中国式現代化によって中華民族の偉大な復興を全面的に推し進めることである」と明確にしました。

では、習総書記が語る「中国式現代化」とはどのようなもので、他国の現代化とはどのような違いがあるのでしょうか。

今、多くの国で現代化が進んでいます。「現代化」の意味もより多元化し、国ごとの特徴が見られるようになりました。そして、中国の現代化――「中国式現代化」にも多くの特徴があります。これらの特徴は、中国人に幸福をもたらすだけでなく、世界中の人々にも多くのメリットをもたらすことになります。

まず、世界の貧困削減へメリットをもたらします。およそ14億人の中国の人口は世界総人口の5分の1近くを占めています。世界銀行が定めた1日1人当たり1．9ドルという国際貧困ラインに基づけば、中国は過去40年間で8億人近くが貧困から脱却しました。これは、世界の貧困削減総人数の75％以上を占めています。

次のメリットは、世界の食糧危機の緩和です。中国には「民以食為天（民は食をもって天となす）」という言葉があります。世界一の食糧生産国である中国は、世界の9％に満たない耕地で、世界の約25％を占める食糧を産出し、世界人口の約20％の「食事」を保障しています。それに加えて、中国は国際食糧安全保障協力イニシアチブの提案、人道支援の提供、多くの発展途上国への技術指導などを通して、世界の食糧安全保障に尽力しています。

3つ目のメリットは、市場のシェアです。これは、「中国式現代化」の特徴――「共同富裕（共に豊かになる）」から生み出されています。私達は、「一个都不能少（一人たりとも欠けてはならない）」という言葉をよく口にし、「天下一家（世界が一つの大きな家族）」という世界観を持っています。これに基づく「共同富裕」の中国式現代化によって、世界には中国の膨大な市場が共有され、世界経済の回復のためにより多くのエネルギーが注がれることになります。それはつまり、メイド・イン・チャイナを世界に広げると同時に、世界各国の商品を中国に輸入することで、この地球を一つの巨大な「スーパーマーケット」とすることにつながるのです。

では、例を見てみましょう。中国米国商工会議所、中国EU商工会議所、中国日本商工会議所の報告によりますと、コロナ禍においても多くの外国企業が中国市場で利益を上げ、これらの収益はほかの世界市場での平均収益を上回っています。同時に、中国は外資参入のネガティブリストの縮小を続け、「外商投資法」を実施して外国企業の合法的権益保護などに努めています。

また、生態分野におけるメリットもあります。中国は生物多様性の保全をさらに強化する目的で、5つの国家公園（国立公園）として、長江・黄河・瀾滄江の源流にある三江源国家公園のほか、ジャイアントパンダ国家公園、東北虎豹国家公園、武夷山国家公園、海南熱帯雨林国家公園を設立しました。その保護面積は23万平方キロメートルに達し、重点保護野生動植物の約30%をカバーしています。同時に、さらなる環境保護と改善を図るため、中国は排出削減や再生可能エネルギーの発展にも力を入れています。中国の現代化建設は地球環境や資源の破壊を代価とするものではなく、人と自然が共存できる美しい世界を目指すものです。

「中国式現代化」は、これらの他にも、科学技術や人材育成・交流など多くの分野にメリットをもたらします。中国共産党第20回全国代表大会をきっかけに、「中国式現代化」がもたらすメリットが実感できるようになるはずです。（提供/CRI）