今年1-8月のデータを見ると、中国では自動車輸出の伸びに対する新エネルギー自動車の寄与度が26．7％に達し、自動車工業の対外貿易における新たな注目点になっている。新エネ車の海外進出が大きく加速する中、欧米が中国の自動車輸出の2大市場になった。中国税関総署のまとめたデータでは、2021年の欧州への中国車の輸出は204％増加し、北米市場への輸出増加率が100％を超えたという。

中国自動車工業協会の付炳鋒（フー・ビンフォン）常務副会長兼事務局長は、「中国の新エネ車輸出の急速な増加はこの産業の長年にわたる蓄積がもたらした必然的な結果だ。この10年間近くにわたり、中国政府は新エネ車産業を支援する政策を絶えず強化してきた。中国の自動車メーカーはモデル転換を積極的に進め、新エネ車産業全体の実力が向上を続け、製品の外観や品質にしても、開発能力や製造能力にしても、世界の多様化する市場ニーズに対応することができた。特に半導体供給不足が世界の自動車メーカーに圧力を与える状況の中、中国の新エネ車輸出は急速に増加したのは、中国の整った産業チェーンの優位性を如実に示した」と述べた。

また、付氏は、「中国の自動車ブランドは新エネ車発展初期のチャンスを正確につかまえ、スマートコネクテッドとの融合を加速して機先を制した。ユーザーを中心とした製品の設計と車両のライフサイクル全体を土台にした生態圏の構築も、中国車の海外市場開拓における強力なツールになった。これは海外のユーザーの中国製新エネ車に対する関心が高まり続ける原因の1つだ」と続けた。

付氏は、「全体として見ると、現在の中国の自動車輸出には3つの特徴が見られる。第一に、輸出先の国がますます広がり、かつては発展途上のマーケットが中心だったが、今では欧州などの主流市場で積極的に展開を進めるにようになり、中でも新エネ車の動きがとりわけ目を引く。第二に、輸出される車種がより先進的になった。かつてはローエンド車が多かったが、今では多くの企業が高級車によって市場に切り込むようになった。第三に、輸出戦略がこれまでの受身型から、現在は主体的な進出型に変わり、現地に工場を建設したり越境ブランドと協力したりするだけでなく、自前の販売ルートを構築する、共用する技術のカスタム化を通じて新車種を開発するなど、複数の方法が採用されるようになった」と述べた。（提供/人民網日本語版・編集/KS）