世界のエコノミスト、米連続利上げが世界的な景気後退を加速させると懸念―中国メディア

CRI online    2022年11月3日(木) 16時30分

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連邦準備制度理事会は0.75ポイントの大幅な利上げを決めました。写真はニューヨーク。

米国中央銀行に相当する連邦準備制度理事会(FRB)は北京時間3日、0.75ポイントの大幅な利上げを決めました。4回連続の0.75ポイントの利上げであり、米国では年内に6回目の利上げが実施されたことになります。このことで、世界に懸念が広がっています。

中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)傘下のCGTNの番組「全球財経(世界の財政経済)」が「中国人民大学国家管理および世論生態研究院」と共同で世界のエコノミスト100人を対象に実施したアンケート調査によれば、米国の連続利上げは世界の景気後退を加速させるとの見方が浮き上がりました。スタグフレーションのリスクが高まると認識するエコノミストは回答者中の90%で、連続利上げにより発展途上国の債務リスクが激化する可能性があるとの見方を示した回答者は94%に達しました。

FRBは過去1年間にわたってインフレを連続利上げの口実とし、さらにインフレは一時的との見方を示してきました。しかし、FRBの主張に同意したエコノミストはわずか1割台(15%)にとどまりました。インフレを招く主因については、度重なる量的緩和と過剰な通貨供給にあったと回答した人が57%で、米国が引き起こした対中貿易摩擦によるものとの見方を示した人は50%でした。さらに回答者の72%は、インフレの進行は今後1、2年にわたって米国経済が直面する難しい問題になるとの見方を示しました。

調査によると、連続利上げは各国の雇用情勢に悪影響を与えると考える人は7割超(72%)で、発展途上国の社会の安定を損ねると考える人は8割超(83%)に達しました。また、FRBの連続利上げは世界の産業チェーンとサプライチェーンの安定に全世界規模でマイナス影響を及ぼすとの認識を示した人は73%に達し、国際的なコモディティー商品の取り引きと貿易にマイナスの影響を及ぼすと見る人は76%に達しました。

FRBは異例の利上げのテンポの速さと上げ幅の大きさは世界経済の先行きに与える影響が激化するとの懸念が高まっています。調査では、米国のこの動きが世界経済成長の足かせになるとの見方を示した回答者は73%で、FRBの利上げにより世界の金融市場が動揺するとの見方を示した回答者は88%、市場や投資家の自信に打撃を与えるとの見方を示した回答者は82%に達しました。

世界銀行はすでに、世界的な「利上げブーム」は世界経済を後退に追いやると警告しています。調査によれば、FRBが利上げを実施した目的は自国内のインフレリスクを転嫁するためと見る回答者は54%に達しており、回答者であるエコノミストの67%が、政策を策定する際に、世界経済への影響の波及をより多く考慮し、景気後退局面に陥った世界経済をさらに悪化させないよう米国側に呼びかけました。(提供/CRI

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