山東省済寧市と栃木県足利市がオンライン交流会、「孔子つながり」の友好都市が関係強化へ

Record China    2022年11月8日(火) 18時40分

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友好都市関係にある山東省済寧市と栃木県足利市がンライン交流会を実施した。双方は協力の拡大や深化を目指して話し合った。両市が友好都市を締結した発端には「孔子つながり」という縁があったという。

友好都市関係にある山東省済寧市と栃木県足利市は10月24日、オンライン交流会を実施した。双方は協力の分野拡大や深化を目指して話し合った。両市が友好都市を締結した発端には「孔子つながり」という縁があったという。

済寧市側の発表によると、同市では市政府の外事弁公室が宣伝部、体育局と共同で交流会に取り組んだ。参加者は市政府外事弁公室の朱婕副主任、体育局の汪巨竜副局長、中国共産党同市委員会宣伝部報道発表・対外伝播科の黄広燦科長だった。足利市側は市民環境部市民生活課が対応した。

双方は今年になってからの両市の交流状況や、友好都市としての今後の交流や協力計画について、深く話し合った。双方は共に両市間の各分野の多彩な交流活動が互いの友情を増進させていると認識しており、今回のオンライン交流をきっかけに、友好都市としての関係をさらに緊密にして、両市が教育、スポーツ、文化、無形遺産の伝承などの多分野で友好交流を展開したいとの意向が示された。

済寧市側は今回の交流イベントで、同市で製作技能が継承されている泥人形、切り絵、柳小枝の編み細工などの民間手工芸作品を足利市側に紹介した。

済寧市は中国山東省の南西部に位置する地級市だ。中国の「市」には、省レベル行政区である中央直轄市と、省の下に置かれる地級市、地級市の下に置かれる県級市がある。地級市である済寧市には、市内の行政区として任城と兖州の2区、曲阜と趨城の2県級市、さらに泗水、微山、魚台、金郷、嘉祥、ブン上(「ブン」はさんずいに「文」)、梁山の7県がある。済寧市全体の面積は1万1000平方キロで人口は890万人だ。

済寧市曲阜は儒教の開祖とされる孔子の生まれ故郷であり、孔子を祭る「孔廟」、孔子の直系子孫が代々居住した「孔府」、孔子およびその子孫の墓などが園内に点在する「孔林」がある。この3史跡は「三孔」と呼ばれており、ユネスコ世界遺産に登録されている。済寧市内には孟子の故郷である趨城もある。済寧市はさらに顔子、曾子、子思子も加えて儒教の五大聖人の故郷でもある。

済寧市には、やはり世界遺産に登録されている「京杭大運河」が通っている。水滸伝の舞台となった梁山泊もある。すなわち、済寧市は中華文明の重要な発祥地の一つであり、中華文明を育む役割りを果たしてきたことでも重要だ。市内にはまた、国家5A級旅遊景区(国家5A級観光景勝地)である微山湖もある。済寧市は、儒教の聖地、文化、水郷など地域を際立たせる特徴を備えており、「孔孟の郷」、「運河の都」、「文化の済寧」などさまざまな形容表現が定着している。

足利市によると、済寧市と友好都市の締結を行ったのは1984年。済寧市が孔子の故郷であり、足利市には1000年の歴史を持つ「儒学の殿堂」の足利学校の史跡があることから「聖人の遺徳を通じて」関係を結んだという。(翻訳・編集/如月隼人

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