日米韓のプノンペン声明、「バランス外交蹴って米国の側に立つ韓国」と主要紙

Record Korea    2022年11月18日(金) 10時0分

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カンボジア・プノンペンで13日に開かれた日米韓3カ国首脳会談後に発表された共同声明について、主要紙は「バランス外交を蹴って米国の側に立つ韓国」と報じた。写真は韓国大統領府のフェイスブックより。

カンボジア・プノンペンで13日に開かれた日本と米国、韓国3カ国首脳会談後に発表された共同声明について、韓国紙は「バランス外交を蹴って米国の側に立つ韓国」と報じた。この中では「特に対中国メッセージは強力だった」と指摘。「今後は北東アジアの地政学的構図が変わる可能性がある」との見方を示した。

プノンペン声明をめぐり、ハンギョレ新聞は「安全保障だけでなくサプライチェーン(供給網)やデータ流通を含む経済、気候、環境分野に至るまで、包括的な内容が盛り込まれている」と報道。「米国のサリバン大統領補佐官(国家安保担当)は『(声明は)前例のない範囲と内容を扱っている。3国の協力がどれほど深まったかを如実に示した』と付け加えた」とも伝えた。

実際に声明は3国の関心事をすべて盛り込んでいる。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は日米の首脳から、北朝鮮の弾道ミサイル発射糾弾▽拡大抑止の強化▽大胆な構想への支持を取り付けた。そして、米政府の関心事である中国封鎖とロシア糾弾、日本政府の長年の関心事である北朝鮮の日本人拉致被害者問題の早急な解決にそれぞれ同意した。

中でも対中国で3国首脳は声明で「不法な海洋権益の主張と埋め立て地域の軍事化、強圧的活動を含むインド太平洋水域での、いかなる一方的な現状変更の試みにも強く反対する」とクギを刺した。「航行と上空飛行の自由」と「台湾海峡における平和と安定の維持の重要性」も再確認した。

これに関してハンギョレ新聞は「韓国としては、日米が主導してきた対中国圧迫への関与をさらに強めたのだ」と言及。「台湾での突発的な事態や南シナ海での領有権紛争に巻き込まれる可能性も排除できなくなった」と警戒感を募らせた。

同紙によると、韓国の専門家は「3国密着に積極的に足を踏み入れた尹錫悦政権にとって、管理すべき負担は重くなり、リスクも高まった」と指摘する。中央大学のイ・ヘジョン教授は「李明博(イ・ミョンバク)政権における『韓米戦略同盟』は安保・経済・理念の三つの軸で構成されていたが、今回のプノンペン声明はこれを日本にまで拡大した形だ」と説明。「尹大統領は米中戦略競争の中で確実に『米国側』に立つと表明したもの」と評価した。

ムン・ジャンニョル元国防大学教授も「3国の首脳が共同声明という形式まで整え、中国とロシアに対する強力な対応態勢を明らかにしたという点で、『後戻りできない道』へと足を踏み入れたと考えられる」と断言。同時に「これに伴い朝中露の協力も強化せざるを得ない。二つの三角の対立が強まれば、南北関係の断絶が固定化する恐れがある」と危惧した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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