ビットコイン暴落でエルサルバドルが中国からの投資を希望―独メディア

Record China    2022年11月29日(火) 5時0分

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27日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、仮想通貨ビットコインの暴落で財政悪化の危機にひんしている中米のエルサドルバドルが中国からの投資を求めていると報じた。

2022年11月27日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、仮想通貨ビットコインの暴落で財政悪化の危機にひんしている中米のエルサドルバドルが中国からの投資を求めていると報じた。

記事は、世界の仮想通貨交換業者であるFTXトレーディングが今月11日に米国で破産申請を行い、その影響でビットコインが急落する中、昨年世界で初めてビットコインを法定通貨にしたエルサドルバドルに各界からの注目が集まったと紹介。同国の具体的なビットコイン資産規模は公表されておらず、唯一の手がかりである同国のブケレ大統領によるツイッターの書き込みでは、約1億2000万ドル(約166億円)にのぼるという専門家の意見を伝えた。

また、世界的な仮想通貨の相場下落、国際市場における信用度低下に伴って同国は新たな経済的な苦境に直面しており、来年1月には6億6700万ドル(約980億円)の債券が期限を迎える予定だと指摘した上で、同国のウジョア副大統領が今月上旬に「中国がわれわれの債務を買い取ることを提案しているが、われわれは慎重に行動しなければならない」と語ったことを紹介した。そして、この提案について中国政府は事実関係を明らかにしていないものの、ウジョア副大統領による発言の3日後にはブケレ大統領と駐エルサルバドル中国大使が「両国政府は自由貿易協定交渉をスタートさせる用意がある」と表明したことを伝えている。

記事は、エルサルバドルが18年に台湾と断交した直後から中国とより緊密な関係を構築する意向を示しており、中国はこれまでに同国に対して国立図書館、スタジアム、浄水場などの建設プロジェクトを提供してきたと紹介。ドイツ世界地域研究所(GIGA)のデジレ・レダー研究員が「エルサルバドルの人権状況が米国などとの緊密な関係構築を阻害しており、人権問題の制裁を科さない中国との関係強化がエルサルバドルにとって現実的だ」と述べる一方で「世の中に無料のランチはない」とし、中国が援助と引き換えにエルサルバドルにおける特別な利権や、特定分野におけるプロジェクト参画を求める可能性があり、「エルサルバドルにとってはメリット、デメリットのどちらが上回るかが大きな問題だ」との見解を示したとした。

さらに、戦略的な価値がブラジルやパナマに及ばない小国のエルサルバドルと関係を強化しても大した利益が得られない可能性がありながらも関係強化を進めようとする中国には、ラテンアメリカ全体との関係を徐々に深めることで、数十年続いている同地域の対米依存を打破したい狙いがあると専門家が見ていることを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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