Record China 2022年12月5日(月) 9時0分
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米国メディア、米国政府に「排除」されたファーウェイが、「目に見える速度」で難関を突破しつつあると報じた。
中国のポータル/ニュースサイトである網易は3日、米国に「排除」された華為技術(ファーウェイ)について、米国メディアは「目に見える速度」で難関を突破しつつあると報じたと紹介する記事を掲載した。以下は、同記事の主要部分に、日本人読者向けに若干の情報を追加するなどで再構成した文章だ。
■一時は大打撃を受けた携帯電話も復活が本格化
ファーウェイが米国によって、比較的早い時期に被った「打撃」としては、例えば世界最大の半導体ファウンドリー(製造企業)の台湾積体電路製造が(TSMC)などがファーウェイに対して製品を販売できなくなったことがある。この事態を受けて、ファーウェイ常務役員の余承東氏は、同社はチップ半導体分野に全面的に参入し、より多くのチップを自前で研究するだけでなく、端末機器や新材料の面でも突破を図ると発言した。
その後、ファーウェイの携帯電話の新機種は減り、販売台数も減った。主な原因は入手できる部品が減ったからだった。また、中国国内の携帯電話に関連する産業チェーンの構築を進めた。余常務役員は2022年初頭に、携帯電話関連のサプライチェーンは大幅に改善されたと発表した。事実、ファーウェイ製の携帯電話について、「買いたい機種はあるが品切れ」という事態はほとんどなくなった。また、新機種の発表も再び活発になった。
ファーウェイのスマートフォンのMate50シリーズでは、最初は5G非対応の機種が発表された。しかし第1陣の400万台はすぐに売り切れた。その後は生産が続き、22年内の販売台数は1000万台を突破する見通しだ。専門の調査機関は、22年におけるファーウェイの携帯電話全体の販売台数は3000万台を超える見込みで、ファーウェイはこの分野で逆風にさらされつつも成長を再開したとの見方を示した。
米国はファーウェイの5G技術を安全ではないと主張した。一部の国と地域はファーウェイの5G設備と技術を放棄した。しかし、英国はファーウェイの5G設備と技術が安全であると正式に認め、通信事業者がファーウェイと協力してエチオピアの5Gネットワークを建設することを許可した。ファーウェイの5G設備の市場シェアが依然として世界第1位だ。ファーウェイはさらに、5Gに関連するToB分野を開拓した。契約数は3000件を超え、同分野の世界トップに立った。
■IoT強く意識したハーモニーOS、チップ製造も復活の見通し
また、ファーウェイは19年に独自OSの鴻蒙OS(ハーモニーOS)を発表した。ハーモニーOSの改良はその後も続いている。同OSの大きな特徴は、開発当初からIoT(モノのインターネット)での利用を極めて重視していたことだ。そのことで、ファーウェイは携帯電話などにハーモニーOSを搭載するだけでなく、スマートホームやスマート鉱山などさまざまな分野でハーモニーOSを効果的に利用できるようになった。
ファーウェイはすでに、ハーモニーOSのユーザー数が3億を超えたことを発表した。またハーモニーOSはオープンソースなので、多くの製造業者やソフト開発業者がハーモニーOSに基づいて独自のシステムを開発するようになった。
ファーウェイはすでに、複数のチップを積み重ねて構成することで小型軽量化を可能とする、スタッキングと呼ばれる技術の特許を多数公開している。同社は今後も、スタッキング技術チップを採用する考えだ。
このスタッキング技術チップの特許を公開しており、同社がスタッキング技術チップを採用することを明らかにしている。
さらに、ファーウェイは両者のチップ特許なども公表している。
さらに、中国国内のチップ産業チェーンの進展を受け、情報によると、麒麟チップは来年には徐々に復帰し、まずミドルエンドチップから始めるという。ファーウェイは2019年に旗艦チップにする発表した華為麒麟芯片(HUAWEI Lirin)の製造が困難な状況に陥ったが、2023年には徐々に復活させるという。
■ウィンウィンを基調にした異業種進出でも成果
ファーウェイはまた、「異業種」への進出にも力を入れている。自らが新たな完成品を開発製造するのではなく、対象業界の既存企業と提供して、その企業や業界が抱える問題の解決や向上などを、ファーウェイの「本業」であるデジタル技術で支援する戦略だ。ファーウェイが提供する技術とは、電池、電動機、電子制御の「三電」と呼ばれる分野であり、自動運転やスマートコックピットの開発だ。
ファーウェイが自動車分野で技術協力している代表的な例が、重慶金康賽力斯汽車が手掛けるハイエンド・スマートカーのブランドのAITO問界シリーズだ。同シリーズの販売台数は数カ月連続で1万台をこえている。ファーウェイは同シリーズについて、自社の販売網を活用するなどの協力もしている。
ファーウェイは米国の圧力で苦境に陥りながらも、複数の分野で新たな成果を挙げつつある。このことが、米国メディアが「目に見える速度」で難関を突破しつつあると評する所以だ。(翻訳・編集/如月隼人)
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