CRI online 2022年12月12日(月) 19時20分
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中国が自主開発した初の大型旅客機C919の1号機が12月9日、上海浦東空港から虹橋空港に飛行し、最初のユーザーである中国東方航空に引き渡された。
中国が自主開発した初の大型旅客機C919の1号機が12月9日、上海浦東空港から虹橋空港に飛行し、最初のユーザーである中国東方航空に引き渡された。来年春に本格的な運用が開始される見込みだ。これは中国の大型航空機の商業運航の第一歩と言える。これにより、関連するハイエンド製造業が大きく発展することが期待されている。
C919の開発プロジェクトは2007年に立ち上げられ、2015年11月に最終組立が完了し、2017年5月5日に初飛行に成功した。これにより、国際線の新世代機種に匹敵する性能が確認された。
C919はエアバスA320とボーイング737と同タイプの中距離狭胴(ナローボディ)旅客機だ。このタイプは現在、世界の民間航空市場で最も需要が高い。複数の航空機メーカーの予測を総合すると、今後20年間でこのタイプの旅客機の新規需要は中国の民間航空では5000〜7000機に、世界市場では3万機以上に上ると見られる。この時期のC919の登場は時宜にかなっていると言えるだろう。C919を製造する中国商飛(COMAC)によると、同機はすでに航空会社やリース会社など計28社から815機の受注がある。そのうち300機は今年11月の珠海航空ショーで受けた注文だ。
航空機製造業は知識と技術の集約型産業である。その産業チェーンは長く、関連産業も幅広く、中国では「工業の花」と呼ばれている。C919はまさにこれから、商業化における成功の花を咲かせ、その強い根、幹、葉であるところの産業チェーンの発展をリードしようとしている。
C919のバックグラウンドにあるのは、ハイエンドの製造産業チェーンだ。研究開発の過程においては、材料学、電子情報、エネルギー動力、流体力学、電気制御、風洞試験などの理論研究の成果が注ぎ込まれ、製造過程ではより広く、アルミニウム合金、チタン合金、複合材料、標準部品、通信システム、航空機電気システムなどの製造分野が関連している。商業化された後は、運営やメンテナンス、それに伴う消耗品の生産、エンジンなどのコア部分をはじめとする整備や修理も専門企業が担うことになる。そして、航空燃料には特殊な航空灯油と新エネルギーが用いられる。これらすべての要素が組み合わさって、航空機の製造と運営は実現する。
公式発表されたサプライヤーの情報によると、C919の材料や部品は一部のコア技術が海外メーカーのものであるものの、全体の90%は中国企業のものだ。大型旅客機の自主開発というビッグプロジェクトを通じて、中国は材料や技術に関する難題をいくつも突破してきた。その過程で開発された新材料は、航空機以外の分野でも幅広く応用できる。C919の研究開発が、ハイエンド製造業のほぼすべての分野を促進したと言える。
予測によると2035年までに中国商飛は大型商用航空機の年間生産能力が200機以上に達し、航空産業の年間生産額3000億元以上をけん引するようになる見込みだ。C919がこれからどのような花を咲かせるのか、また、C919を咲かせるために力をつけた中国のハイエンド製造産業が今後、どのような花園へと発展していくのか、引き続き注目したい。(提供/CRI)
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