河南省で約6000年前の穀物倉庫群が出土―中国

人民網日本語版    2022年12月15日(木) 6時30分

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河南省文物考古研究院はこのほど、同省南陽市の黄山遺跡で、紀元前5000年から紀元前2700年まで栄えた仰韶文化の中期から後期のものとみられる穀物倉庫群が発見されたことを明らかにした。

河南省文物考古研究院はこのほど、同省南陽市の黄山遺跡で、紀元前5000年から紀元前2700年まで栄えた仰韶文化の中期から後期のものとみられる穀物倉庫群が発見されたことを明らかにした。穀物倉庫の基礎16基がすでに発掘されたという。大量の穀物倉庫の基礎の発見は、約6000年前に貿易が盛んだったことを示しており、その時代の社会の複雑化、文明化の過程の研究にカギとなる資料を提供している。

発掘された穀物倉庫の基礎16基の形は円形や楕円形で、その外径は2.3~3メートル。内径は約2メートルで、壁の基礎や地上の壁面、湿気防止層などで構成されている。河南省文物考古研究院の馬俊才(マー・ジュンツァイ)研究員によると、穀物倉庫は、同時代の住居跡や玉石器工房跡の周囲に分布しており、穀物倉庫群全体が統一してレイアウトされている。また、形状や構造、大きさが似ており、密集していて、大量の穀物を保存できるようになっていたとみられる。機能別にエリア分けされ、「古代国家の穀物倉庫」の形態を備えている。馬研究員は「50平方メートル内の同じ層に穀物倉庫が5基あり、その密度に驚かされる」としている。

黄山遺跡では、植物考古学者がすでに大量のアワやイネ、キビの種を発見している。馬研究員は「遺跡全体を見ても発見されている雑草の種が少ないため、同遺跡では農業生産は行われておらず、食物資源は他の場所から運ばれてきた可能性がある」と指摘。「大量の穀物倉庫の発見は、黄山遺跡の玉石器産業を背景にした貿易による繁栄を示している」との見方を示す。

南陽市臥竜区蒲山鎮黄山村に位置する黄山遺跡は、玉石器製造、交流を特色とした集落で、黄河流域の仰韶文化と長江流域の屈家嶺文化、石家河文化がこの地で出会い、互いに融合していた。(提供/人民網日本語版・編集/KN)




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