2014年7月2日、台湾台北市で開催中の2014年台北映画祭で、コンペティション部門「国際青年監督賞」の受賞作品が発表され、最優秀作品賞に韓国の「10分（原題）」（イ・ヨンスン監督）が選ばれた。

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「10分」は社会的、経済的プレッシャーにさいなまれる若い男性非正規社員の日常を描く。イ監督は授賞式で「受賞は思いがけず驚いた。台湾の皆さんの反応は熱烈で感謝している」と語った。

受賞理由は「監督は小さな世界にとらわれた人物の行動や反応をとらえ、生活の苦しみの中へ観客を引き込んだ。社会に生きる苦痛を的確に表現し、見る者の心を震わせた」。同作品は昨年の釜山国際映画祭で観客賞など2賞、4月の香港国際映画祭でも国際批評家協会賞を獲得している。

映画祭は今年で16回目。若手の発掘を目指すコンペ部門には、日本の「祖谷物語 おくのひと」（蔦哲一朗監督）、台湾の「共犯」（チャン・ロンジー（張榮吉）監督）など12作品が出品。審査員は熊切和嘉監督ら5人が務めた。（文/遠海安）