2022年12月19日、韓国・ソウル新聞によると、日本政府が16日に発表した国家安全保障戦略（NSS）に竹島の領有権を明記したことを受け、韓国の広報活動を行う徐敬徳（ソ・ギョンドク）誠信女子大教授が「独島（竹島の韓国名）に対する関心と観光を強化しなければならない」との考えを示した。

改定された国家安全保障戦略には「わが国固有の領土である竹島の領有権問題については、わが国の一貫した立場に基づき毅然と対応しつつ、国際法にのっとり平和的に紛争を解決するとの方針に基づき、粘り強く外交努力を行う」と明記された。

日本は13年に初めて国家安全保障戦略を策定した際、「竹島領有権に関する問題は国際法にのっとり平和的に紛争を解決するとの方針」と記していた。記事は「当時の記述より領有権主張をより強化したものと解釈できる」としている。

これを受け、韓国政府は韓国外交部報道官名義の論評を出し、「歴史的、地理的、国際法的に明らかに韓国固有の領土である独島に対する領有権主張を含めたことに対し、強く抗議する」として速やかに記述の削除を求めた。

徐教授は「これからは日本の歪曲（わいきょく）にいちいち腹を立てるのではなく、その歪曲の問題点をわれわれが先に把握することが重要だ」とし、「韓国国民1人1人が『論理的武装』を備えるために努力しなければならない」と主張した。

また、「独島観光を活性化させ、実効支配を強化するため力を合わせなければならない」とし、「独島を訪問する韓国人が増えれば増えるほど、独島を守ろうとする韓国人の気持ちが自然と世界に拡大していく」と述べたという。

この記事に韓国のネットユーザーからは「これを個人が言っているということが悲しい。今の韓国に政府はあるのか？尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は本当に韓国の大統領なのか？」「論理的武装の他に政治的武装も必要。政治的武装とは親日の清算だ」「徐教授のような人に国を任せれば国民は幸せになれる。なぜ現政権にはこういう素晴らしい人材がいないのか」など、現政権への不満の声が続出している。

また、「独島に海軍基地を建設してほしい」「明らかに韓国の領土なのなら尹大統領が独島を訪問するべき」「独島だけではなく対馬も韓国領。対馬も取り返そう」などと主張する声も見られた。（翻訳・編集/堂本）