中国で広まる「幻陽症」、コロナ感染していないのにのどの痛み、めまいなどの症状―中国メディア

Record China    2022年12月23日(金) 23時0分

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中国メディアの紅星新聞は20日、「都市部で幻陽症=感染していないのに喉の痛みや寒気、めまいなどが起こる」とする記事を掲載した。

中国メディアの紅星新聞は20日、「都市部で幻陽症=感染していないのに喉の痛みや寒気、めまいなどが起こる」とする記事を掲載した。

記事によると、最近、中国各地で新型コロナウイルスの感染者数が増加していることを受け、ネット上では「幻陽症」という新しい言葉が登場した。「幻陽症」とは、自分が新型コロナウイルスで陽性になる可能性があるという「幻想」にとらわれてしまう症状だ。

紅星新聞の取材を受けた徐(シュー)さんも「幻陽症」を訴える1人だ。徐さんの会社では14日に最初に感染者が出たが、徐さんは気に留めていなかった。16日に同僚から会社帰りに麻雀に誘われたが、用事があって断った。17日に、麻雀をしていた人の中に陽性者がいると聞き、その人と接触していたことを思い出した。すると徐さんは緊張し始め、喉がムズムズしてきた。その後、胸やお腹の痛み、めまい、寒気などの症状が繰り返し発現したが、体温を測ると36.3℃だった。

18日の夜、徐さんは複数人で食事をし、そのメンバーの1人が熱を出した。20日の朝には自分の隣の席の同僚の女性が感染したという知らせを受け、徐さんは再び具合が悪いと感じ始めた。ここ数日間は会社ではマスクを外すことができず、午後には新しいマスクに取り替えている。また、水を飲むためだけに誰もいない場所へ移動するため、飲む回数もかなり少なくなっている。アルコールも持ち歩いて、どこへ行ってもスプレーしている。

徐さんがこれほど焦っている理由は、「熱が出て全身が痛くなるのが怖い」からだ。記事は、「ソーシャルメディア上の極端な事例も、彼女に悪い影響を与えている」とし、「身近な2人の友人が感染し、その症状が重く、1人は全身の痛みを訴え、もう1人は何日も高熱を出していた。2人はお互いに世話をしあったおかげで持ちこたえたが、徐さんは自分のことをとても心配していた。徐さんは彼氏に、自分が先に感染したら家で面倒を見てほしいと頼んでいる」と伝えた。徐さんは20日に抗原検査を受けたが結果は陰性だった。

徐さんのような状況にある人は少なくないという。国家2級心理カウンセラーの張銀玲(ジャン・インリン)氏は、「幻陽症は、自分が新型コロナウイルスに感染していることを心配したり、怖がったり、恐れたりしすぎた場合に現れるものだ。感染していなくても、体の症状が感染したかのようになる。例えば、のどの具合が悪くなったり、頭が痛くなったり、めまいがしたり、体が痛くなったり、熱が出たりする場合がある」と述べた。

張氏は、「幻陽症が出現する人は、焦ったり、恐れたりしやすい傾向がある」とし、「最終的に感染していないと確定し、幻陽症であると、気持ちの問題だとわかっているのに、疑いや焦りをコントロールすることが難しく、葛藤に陥ってしまう」とした。

張氏はまた、「まずは科学を信じ、検査の結果を信じるべきだ。検査を繰り返してはいけない。特に医療機関に行って検査を受けることは感染のリスクを高める」とし、「科学的に新型コロナウイルスを認識しなければならない。今では毒性は低く、感染しても数日後には治り、命に関わることもなく、生活に大きな影響を及ぼすこともない」と述べた。最後に、「幻陽症が長引いた場合は、専門のカウンセラーに助けを求めることもできる」と提案した。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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