2022年12月23日、韓国メディア・韓国経済によると、限定商品目当てに百貨店内の売り場に一般客といわゆる「転売ヤー」が殺到し、もみ合いなどが起きた末に販売中止となる騒ぎがあった。

ソウル・明洞（ミョンドン）のロッテ百貨店本店内にあるアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス（THE NORTH FACE）」店舗で15日、レディースダウンジャケット限定210着の先着順販売が行われる予定だった。ところが開店と同時に一般消費者と転売業者が殺到しもみ合いとなり、「押せ」「中に入れ」「押さないで」など怒号が飛び交う騒ぎとなり、安全面を懸念したブランドと百貨店が販売中止の措置を取ったという。

この騒ぎの様子を撮影した動画がインターネット上に拡散され、「梨泰院（イテウォン）の惨事から何も得ていない」「『安全不感症（安全意識の低さ）』が度を超している」などの声が上がっているという。

記事によると、同ブランドは転売人気が高く、この日販売予定だった商品は消費者価格29万8000ウォン（約3万円）だが、転売サイトでの取引価格は最高で72万7000ウォンにもなるという。限定販売は全国の百貨店やノースフェイス直営店などでも行われており、複数の店舗で開店直後に人が殺到し、もみ合いや口論などが見られたという。特にロッテ百貨店本店では店舗で先着順に整理券を配布したことで混乱が拡大したと指摘されている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「梨泰院の事故は国の責任なのか？」「政府や警察のせいにするな。99％、市民意識の問題だ」「梨泰院の事故の原因はこれだと、ニュースが証明してくれた」「これで圧死したら大統領のせいにするの？」「この人たちが圧死したら国が補償してあげるんじゃないだろうな」「死人が出たら百貨店のせいにするんだろうか」「何が国の責任だ。みんな被害者であり加害者だったんだよ」など、158人の死者を出した梨泰院での群衆事故のことに触れるコメントが多数寄せられている。

その他、「お金はなくても、こんな生き方はすまいと思う。醜いったらない」「国民性だろうね」「あきれる」「これが韓国人の水準だ」などの声も上がっている。（翻訳・編集/麻江）