<ドキュメンタリー・日中青年「パイオニア」1>日中観光交流の第一線を楽しく走る両国の若者

人民網日本語版    2022年12月29日(木) 15時10分

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日中国交正常化50周年を記念するマラソンイベント「2022美麗郷村-中日青少年ファンラン大会」が6月18日、山梨県甲斐市で開催された。そこには積極的に働く山田亜美さんと中国人の李想さんの姿があった。

中国駐東京観光代表処が主催する日中国交正常化50周年を記念するマラソンイベント「2022美麗郷村-中日青少年ファンラン大会」が6月18日、山梨県甲斐市で開催された。

イベントでは、積極的に働く代表処の職員、山田亜美さんと中国人の李想さんの姿があった。

新型コロナウイルス感染拡大を克服して日中青少年の距離縮めるイベントを開催

2019年に代表処に就職した山田さんは、新型コロナの感染が拡大すると、その活動が大きく制限されるようになってしまったと話す。それでも、日中国交正常化50周年という記念すべき節目を迎え、「ファンラン大会」のような青少年交流活動を開催することには大きな意義があるため、感染拡大が徐々に落ち着き、日本政府が各種制限措置を解除したのを受けて、代表処は直ちに準備に着手し始めたのだという。

人民網の取材に応じる山田亜美さん

感染防止を心掛けながら、同時に中国と日本の青少年の距離を縮めようと、山田さんは、実施を請け負う旅行会社と話し合いを重ね、プランを調整したほか、実地調査のために山梨県に何度も足を運んだ。

一方、感染拡大の影響で日本訪問の「計画倒れ」を何度も経験し、2021年11月にやっと訪問が実現した李さんにとって、「ファンラン大会」開催のハードルはこれまでになく高いものだった。「小学生を含む約100人が参加する大会の安全を確保しなければならず、主催者となっている代表処は、これまでにない試練を経験した。往復4キロもないコースであるものの、県道や市道、私道などがあり、その使用許可を警察に申請する必要があったほか、近所の住民とも交渉しなければならない。短期間のうちに、準備を全て済ませるために、代表処の職員は多大な努力を払った」と振り返る。

■日中青少年の相互理解を深める意義

観光業務の第一線で働く「90後」(1990年代生まれ)の若者である山田さんと李さんは、「ファンラン大会」開催の意義にそれぞれの思いを抱いている。

山田さんは、「父親が中国人、母親が日本人で日中両国の文化の中で育ったので、些細な誤解が偏見となってしまわないように、両国の民間交流を深める必要があると強く感じている。日本の青少年は、中国に対して大人よりも良いイメージを持っている。青少年は一般的なメディアの情報より、SNSや中国に実際に行ったことがある友人の感想を通して、中国について理解している。青少年はそのような情報にとても敏感だ。そのため、一人でも多くの日本の青少年が中国に旅行に行くよう働きかけたり、SNSで中国旅行の情報を宣伝したりすることは、彼らが中国に対する理解を深め、中国に対するイメージを改善する助けとなると思う」と語る。

また山田さんは、「今回の『ファンラン大会』を通して、日本の多くの青少年が初めて中国人と交流した。一緒に走りながら、両国の青少年は励まし合ったり、助け合ったりし、それぞれ良いイメージを残すことができた。今回のイベントが青少年の良い思い出となり、それをきっかけに、さらに多くの相手国の友人を作ってほしい」とした。

また李さんは、日本での仕事をする前、文化芸術の国際交流研究に従事していたため、「ファンラン大会」のようなイベントが日中民間交流や相互理解を促進するということをよく理解している。また、このようなイベントをいかに効果的に展開するかについても、自分なりの考えを持っており、「文化や観光、スポーツには国境がないので、民間交流のチャンネルとして、日中両国の青少年がじっくり交流し、相互理解を深める上で非常に有益だ」と語る。

人民網の取材に応じる李想さん

そして、「イベント開催前に、ターゲットグループのニーズをしっかりと調査、研究、分析しておけば、必ず素晴らしいイベントを開催できる。観光PRを通じて、文化に対する偏見を取り除くというのも、非常に重要な仕事だ」とし、「青少年の世界観はまだ出来上がっていないため、大人と比べると、青少年をターゲットとした宣伝はさらに大切だ。青少年の間に、相手の国に実際に足を運んで、国や文化の実際の状況を自分の目で見るというのは、社会人になった後に、世界や他国の文化に対して正しい見方ができるかに、大きく影響する」と強調する。

代表処の欧陽安首席代表は、「『ファンラン大会』は、青少年の特徴に合わせ、観光+スポーツというスタイルを通して、日中青少年が交流して相互理解や親睦を深めるよう働きかけ、最終的に、両国友好関係の発展という面で積極的な役割を果たしてもらうというのが目的」と説明する。

李想さん(写真左)と山田亜美さん(写真右)

そして、「中国と日本はどちらもとても人気のある旅行先となっている。新型コロナウイルス感染が拡大する前の2019年、日本を訪問した中国人観光客は約959万人、中国を訪問した日本人観光客は約258万人に達した。観光を通じた両国の国民の交流は極めて大きい。観光は非常に広い分野に影響を与え、経済貿易の往来促進という意味でも大きな役割を果たすため、両国に実際の経済的利益をもたらす。また、中国と日本の人々が相手国を自分の目で観察し、いろいろなことを実感する機会ともなる」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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