Record China 2023年1月3日(火) 8時0分
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中国国家伝染病医学センターの張文宏主任によると、中国の大都市では春節(旧正月、2023年は1月22日)の時期には、新型コロナウイルスの感染率が80%に達する見込みだ。写真は南京南駅の様子。
中国国家伝染病医学センターの張文宏主任は12月29日、専門家向け動画講座で、中国では新型コロナウイルスの感染率が上昇を続けており、春節(旧正月、2023年は1月22日)の時期には大都市における感染率が80%に達すると述べた。張主任は、感染率が高くない農村や小都市でも、春節で人が集まるため、感染リスクが高まることは必至とも述べた。各地の専門家や専門組織も、感染率が急上昇していると表明しつつある。
張文宏主任は12月29日、「科学的感染症対策と健康は民のため」と題した専門家向けの動画講座で、中国における新型コロナウイルス感染の今回の一波による感染率はすでに非常に高いと説明。さらに「多くの大都市の感染率はすでに50%を超えている。感染率は春節の時期までに60%、70%、80%に達していく」との見方を示した。
張主任はさらに、「多くの農村や小都市ではまだ大規模な感染が発生していない」と説明。ただし、春節期には人が集まる機会があるとして、「感染リスクが高まることは必至だ」と指摘した。張主任は春節に帰省する人を念頭に、人が集まることをできるだけ減らすよう呼びかけた。また、年越しの会食の機会もできるだけ減らすべきとした。特に問題が大きいのは大群衆が集まることで、張主任によると、「100人以上が集まる機会を減らすことができれば、感染症の急速な拡大を防止する大きな効果がある」という。
中国疾病コントロールセンターで疫学のチーフ・サイエンティストを務めた経験のある曽光氏は、「このオミクロンの嵐は、想像を超える速さで進展している。北京市の感染者率はすでに80%を超えている可能性があり、それ以上に上昇していく可能性すらある」との見方を示した。
また現在の中国では、かつてのように感染の検査を徹底してはいないため、感染症に関する統計数字を正確に把握することが困難だ。そのため、現在までに多くの地方政府が、実態を把握するためのアンケート調査を始めた。最近の地方当局の発表によれば、海南省では感染率が50%、浙江省衢州市では30%-35%、四川省では63.52%に達したとみられている。
海南省衛生健康委員会の李文秀副主任は12月30日、省の感染予防抑制活動指揮部の記者会見で、「全省の毎日の新規感染者数はこのところ、高水準で推移している。全省の感染率は、すでに50%に達したと見込まれる」と述べた。副主任は調査の結果として、「三亜市での感染率は57.1%で、海口市では52.8%であり、全体として感染のピークを過ぎた」との見方を示した。しかし、その他の市や県は感染者の急速な増加期を迎えており、感染率は25%から37.5%に達しているという。また都市と農村部での感染率の対比では、都市部では40%を超え、農村部では約24%だ。
李副主任は、海南省で流行しているウイルスは、オミクロン株の中でもBA.5.2と呼ばれる種類であり、他の変異株に比べれば、感染した場合の症状は比較的軽いと紹介した。(翻訳・編集/如月隼人)
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