EUの投資家は中国を冷遇、東南アジアが人気の投資先に―独メディア

Record China    2023年1月10日(火) 9時0分

拡大

独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトはこのほど、「欧州連合の投資家が中国に冷淡な態度を取り始めている」とする記事を掲載した。写真はベトナム。

独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトはこのほど、「欧州連合(EU)の投資家が中国に冷淡な態度を取り始めている」とする記事を掲載した。

記事によると、中国が厳格な「ゼロコロナ」政策を緩和したにもかかわらず、欧州の投資家が2023年に再び情熱を燃やして中国に戻ってくることは期待できず、その好意は東南アジア諸国に向けられている。

ゼロコロナ政策の終了は朗報だが、EU・東南アジア諸国連合(ASEAN)ビジネス協会のクリス・ハンフリー氏は、中国とのデカップリング(切り離し)とサプライチェーンの多様化の「さいは投げられた」とした上で、「東南アジアが外国からの直接投資の流入の増加による恩恵を受ける一方で、中国では最近そのような動きは見られていない。多くの実業家にとって、中国は目立たない市場であり、それに対し東南アジアはアジアのひいては世界の事業の一つとみなされている」と語る。

EU加盟国は2021年にASEANの10カ国に約265億ドル(約3兆4900億円)を投資した。20年は185億ドル、19年は61億ドルだった。

先月ブリュッセルで開催された初のEUとASEANの首脳会議(サミット)で、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は、中国の「一帯一路」プロジェクトに対抗するEUの新戦略「グローバル・ゲートウェイ」からASEANのインフラ整備支援として100億ユーロ(約1兆4000億円)を拠出すると発表した。

東南アジア諸国は多くのEUの投資家を引き付けている。デンマークの玩具大手レゴグループは昨年11月、ベトナムに10億ユーロ(約1400億円)を投資して同社で初となる温暖化ガス排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を実現する工場の建設を開始した。オランダのハーベスト・ウェイスト社は、フィリピンのセブ島にアジアで最も先進的な廃棄物発電工場を建設する計画を立てている。

世界的な中国とのデカップリングから最大の恩恵を受ける国がベトナムだ。すべての製品を中国に依存して生産していた米アップルは、ノートブック「MacBook」のベトナムでの製造を示唆している。韓国サムスン電子による大規模投資のおかげで、ベトナムは現在、中国に次ぐスマートフォン生産国となっている。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携