洱海を保護することこそが豊かな暮らしにつながる―中国メディア

人民網日本語版    2023年1月9日(月) 16時40分

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雲南省大理ペー族自治州大理市湾橋鎮に位置する古生村はペー族の伝統的な集落だ。

雲南省大理ペー族自治州大理市湾橋鎮に位置する古生村はペー族の伝統的な集落だ。白壁と青瓦の民家と石畳が広がる古生村からは、歳月の洗礼を受け、どこか懐かしさを感じさせる素朴な雰囲気が漂っている。村を貫く道を進み、「洱海」という名の湖に整備された生態景観回廊までやって来ると、静けさに包まれ、思わず息をのむような景色が目の前に広がっていた。

洱海の湖畔で出会った古生村の村民・何利成さんは、2015年に習近平総書記が同地を視察した時のことを振り返り、「当時、習総書記はここに立っていた。習総書記は洱海の生態環境を視察し、私たちに『洱海を必ず保護しなければならない』と語っていた」とした。

古生村で生まれ、洱海の近くで育った何さんは、「子供の頃、洱海で泳ぐのが大好きだった。あの頃、洱海の水はとても澄んでいた。雨季が来る前に、村の井戸の水だけでは足りなくなったら、洱海の水を汲んで、そのまま飲んでいた。でも、洱海流域の経済が急速に発展し、人口が増え、生産や生活のスタイルが変化するにつれて、洱海の水質は急激に悪化してしまった。当時は漁をして生計を立てていたが、水質が悪化してからは、暮らしは大きな打撃を受けた。当時、私もたくさんの人と同じく、漁をしたり、養魚場を作ったりすることが洱海の生態環境の破壊につながるとは意識してもいなかった。洱海の汚染が深刻になって、洱海が『病気になってしまった』状態になっていることにようやく気づいた。洱海を保護するために、地元政府が対策を強化し、網いけす養殖や動力漁船を禁止した。そのため、他の地域に引っ越して、魚の養殖をして生計を立てなければならなくなった。それは2014年に古生村に戻って、旅館を経営するようになるまで続いた」とした。

習総書記が古生村を視察した後、村民の洱海を保護しなければならないという意識が高まり、それが決意へと変わっていった。「習総書記の『洱海を必ず保護しなければならない』という言葉がずっと胸に刻まれている」と何さん。2018年、「大理市洱海生態環境保護『三線』確定案」が正式に実施された。同案では、何さんの旅館の一部は、『レッドライン』の範囲内にあり、3分の1を解体しなければならなくなった。何さんは、「それを知って、とてもがっかりした。何年も苦労して開いた旅館がやっと軌道に乗ってきた時に解体しなければならなくなって、とてもつらかった」と振り返り、「でも、子供の頃の洱海、そして、生計を立てるために、遠いよその地域に行って苦労したこと、さらに、習総書記から私たちに託された言葉を思い出した。そして、洱海の近くで生まれ、そこで育った私たちが洱海をきちんと保護することこそが、豊かな暮らしにつながると悟った」とした。

きれいな洱海を取り戻すための対策が功を奏すにつれて、地元の人々も少しずつ豊かな暮らしを送ることができるようになっている。何さんは、「私たちの収入は以前と比べて2倍に増え、優れた環境が豊かな暮らしをもたらしてくれることを実感することができた。洱海を保護することは、私たちの未来を守るということ。洱海の生態景観回廊が完成してからは、毎晩、散歩に出かけるようになった。きっとこの洱海を保護するために、自分も貢献したから、特に気分がいいんだと思う。洱海のためなら、何でも喜んでやるつもりだ」と笑顔で話した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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