スイス・ジュネーブに本部を置く世界経済フォーラムが11日に発表した「2023年グローバルリスク報告書」は、対立と地経学的な緊張の影響を受けて、生活費の上昇が世界が直面する最大の短期的なリスクになっていると指摘しています。

報告書は1200人以上のグローバルリスク有識者、政策立案者および産業界リーダーの意見を引用したもので、今後2年間と今後10年間という二つの時間枠について、リスクの重要度に基づいてランク付けし、世界が直面している10の短期的リスクと10の長期的リスクを列挙しています。

それによりますと、短期的なグローバルリスクのトップ3は、「生活費の危機」「自然災害と極端な異常気象」「地経学上の対立」です。長期的なグローバルリスクのトップ3は、「気候変動緩和策の失敗」「気候変動への適応の失敗」「自然災害と極端な異常気象」です。

報告書によりますと、対立と地経学的な緊張が相互に深く関わり合う一連のグローバルリスクを引き起こしています。エネルギーおよび食料の供給危機が今後2年間、世界を悩ませ、生活費と債務返済も大幅に上昇します。同時に、こうした短期的リスクは、気候変動への対応や生物多様性の保護など長期的な課題に立ち向かう国際社会の取り組みを弱体化させるとみられています。（提供/CRI）