Record China 2023年1月24日(火) 15時0分
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20日、第一財経は、補助政策が終了した中国で新エネルギー車の販売増加ペースが鈍化しているとする記事を掲載した。資料写真。
2023年1月20日、中国メディア・第一財経は、補助政策が終了した中国で新エネルギー車の販売増加ペースが鈍化しているとする記事を掲載した。
記事は、今年1月1〜15日における中国の新エネ車販売台数が18万4000台で前年同期比20%にとどまり、昨年12月後半から33%減少したと紹介。前年比で倍増を記録した昨年に比べると今年の新エネ車市場は出だしから勢いが鈍化しており、全国乗用車市場信息聯席会が今月18日に発表した報告の中で「23年より新エネ車補助政策が廃止されることで、新エネ車の販売成長はボトルネックの段階に入っている」と評したことを伝えた。
そして、10年に始まり16年に本格化した中国の新エネ車補助政策は新エネ車市場を急速に発展させ、16年には1%だった新エネ車の普及率は19年に5%に達し、ここ2年はバッテリー技術の進歩も普及がさらに加速、22年末時点で25%にまで到達したと紹介。一方、急速な普及を実現したことでここ数年で補助が段階的に引き下げられて昨年末で補助政策が完全に終了、今年の消費者の自動車購入コストは22年に比べて最大で1万2600元(約24万円)増えるとした。
中国電気自動車百人会の張永偉(ジャン・ヨンウエイ)事務局長によれば、補助政策の終了による影響はもともと価格に対する感度の低い高級車消費層では小さく、中間の価格帯にあるモデルである程度の影響が出る可能性があるという。
補助政策終了を受けて、今年に入って複数の新エネ車メーカーが値上げを発表、BYDが先陣を切ると広汽埃安や幾何などのブランドも一部モデルの価格を引き上げた。自動車業界アナリストの張翔(ジャン・シアン)氏によると、新エネ車産業全体が生産過剰状態の中で値上げに踏み切れるのはトップブランドぐらいなものとのこと。現在の市況を見ると、新エネ車企業の間では成長と停滞の分化が出始めており、これまで好調だった売れ行きに陰りが見え始めたメーカーもある。
記事は、市場に波を起こした要因の一つとして、テスラによる大幅な値下げを挙げた。そして、値下げによってテスラ車は納車時間が延長を余儀なくされるほど注文が激増、問界や小鵬といった国内メーカーもテスラに追従して値下げに動いたとし、その背景には新エネ車市場の競争が激しくなる中でテスラの値下げが各メーカーに大きなプレッシャーとなったこと、今年は新エネ車市場が昨年の急成長から一段落して売上やシェアの拡大が難しくなり、値下げがシェアを高めるための選択肢になっていることがあると説明した。
さすがに22年のような倍増の急成長は実現不可能で、「急成長から一段落」するとはいえ、それでも今年も中国の新エネ車市場が成長を続けることは間違いなさそうだ。記事は、張永偉氏が23年の中国新エネ車市場の成長率について前年比40%増、普及率が40%近くに達すると予測するとともに、市場の伸びしろが今後各省の発達した中小都市である「三線都市」に移動していくとの見方を示したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻)
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