香港映画「風再起時」のキャスト一覧から女優チュンシャー（春夏）の名前が削除されているのが分かり、昨年の「白紙デモ」の影響ではないかとみられている。

中国で2月公開予定の「風再起時」は、トニー・レオン（梁朝偉）とアーロン・クォック（郭富城）が主演のクライムサスペンス映画。2016年の第35回香港電影金像奨で、映画「九龍猟奇殺人事件」（踏血尋梅）によって最優秀主演女優賞を受賞した中国のモデルで女優チュンシャーも出演し、アーロン・クォックと再共演しているが、ネット上で「風再起時」のキャスト一覧から名前が削除されているのが分かった。

台湾メディアの報道によると、中国で昨年11月に「ゼロコロナ政策」による封鎖（ロックダウン）に抗議する「白紙デモ」が発生したが、チュンシャーは当時、中国版ツイッター・微博（ウェイボー）でこれを支持するような投稿を何度か行っている。「彼らが声を上げた目的をあなたが考える時、彼らの努力はすでに意味を持つ」などと書かれた投稿文はすぐに削除されているが、当時ネットユーザーの間で拡散されていた。

なお、春節（旧正月）に中国の国営テレビ・中央電視台（CCTV）が放送した特別番組からも除外されたとの報道もあり、今回の名前の削除を含めて、「白紙デモ」に絡む投稿が原因ではないかと推測されている。（Mathilda）