2023年2月2日、観察者網は、中国に進出する海外ブランドと、中国のECプラットフォームとの間に新たな「サービス業」体系が出現し急速に成長していると報じた。

記事は、中国企業の宝尊電商が今月1日、米ファストファッションブランドGAPの上海法人を買収して完全子会社化し、同日よりGAPブランドの中国本土、香港、マカオでの経営を開始したと紹介。これに先立って昨年11月にはGAPのグレーターチャイナ地域事業を4000万米ドル（約52億円）で買収する予定であることを発表していたと伝えた。

また、宝尊は18年よりGAPのEC戦略をサポートし、ITソリューション、オンラインショップ運営、デジタルマーケティング、カスマーサービス、倉庫物流などEC運営にかかわるセクションのワンストップサービスを提供してきたほか、POLO、UGG、カルバン・クライン、ナイキ、PUMA、グッチ、バーバリーなどの海外著名ブランドとも提携関係を持ってきたとしている。

その上で、中国のEC産業が急速に発展する中で「消費者にお馴染みのプラットフォームとブランドとの中間に、新たなサービスプロバイダーの体系が生まれた。それがEC代理運営事業だ」と指摘。EC市場の繁栄に伴ってEC代理運営市場も拡大し続け、宝尊のような上場企業も続々と出現していると伝えた。

そして、宝尊以外にも麗人麗粧、壱網壱創、索象電商、若羽臣などの大規模なEC代理運営企業があり、レゴ、ジレット、スケッチャーズ、ケンタッキー・フライド・チキン、サムソナイトなどの著名海外ブランドが展開するEC事業のバックグラウンドには、これらの代理業者が存在するとした。

記事は、網経社電子商務研究センターが発表したデータとして、22年の中国EC代理運営市場規模が前年比7．3％増の7342億2800元に達したとの予測を紹介している。（翻訳・編集/川尻）