中国人観光客はなぜ欧州に戻ってこないのか―独メディア

Record China    2023年2月8日(水) 5時0分

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6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレは、海外渡航の規制が撤廃されたにもかかわらず中国人観光客の欧州旅行への出足が鈍いとし、その理由について考察する記事を掲載した。写真はノイシュヴァンシュタイン城。

2023年2月6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、海外渡航の規制が撤廃されたにもかかわらず中国人観光客の欧州旅行への出足が鈍いとし、その理由について考察する記事を掲載した。

記事は、20年上半期より新型コロナで途絶えていた中国人の海外旅行が約3年ぶりに再開したものの、欧州の人気観光スポットでは待望の中国人観光ブームがまだ到来しておらず、独バイエルンの名所で中国人観光客にも人気があったノイシュヴァンシュタイン城も、コロナ前は提供していたガイドサービスの約20%が中国語だったのに対し、現時点では中国語ガイドを依頼する団体客はまだ少ないと現地の管理者が明らかにしたと伝えた。

そして、ハンブルクにある中国海外旅行研究所の責任者が、中国では新型コロナ感染防止の厳しい規制が解除されたものの、中国国内で依然として新型コロナが猛威を振るっていること、航空会社の完全な運行再開にはまだ時間がかかることなどから、イースター前までは中国からの観光客ブームが発生する可能性は低いと予測したことを紹介した。また、中国にあるドイツ大使館も現在、信用に足る渡航理由がある場合にのみビザを発給しており、中国からの観光目的でのドイツ訪問はまだ容易な状況でないとしている。

記事は、単純な数字だけを見ると中国人観光客は欧州の観光業界にとってマイノリティーであり、19年にドイツで宿泊した観光客延べ5億人のうち中国人客は300万人に満たず、スイスやスペインも似たような状況であると指摘する一方で、それでも欧州の観光業関係者が中国人客の再来を今や遅しと待ちわびている背景には、中国人客の消費力があると説明。スペイン国家観光局によれば、中国からの観光客が1日当たりドイツ人観光客の2倍以上に当たる約308ユーロ(約4万4000円)を消費し、スイスにおいても中国人客がドイツ人客の3倍の額の消費活動を行うと伝えた。

さらに、ドイツ国家観光局を含む欧州の多くの旅行関連機関が中国人観光客の「膨大な潜在力」に期待を寄せているとし、専門家の予測として19年に延べ1億7000万人だった中国からの海外旅行者が23年には1億1000万人まで回復し、30年には2億2800万人にまで増える見込みだと紹介している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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