中国経済が米国を追い抜く可能性はまだあるのか?専門家が見る障害と優位性―仏メディア

Record China    2023年2月7日(火) 10時0分

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5日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、中国の今後の経済成長についてアジア経済に詳しいフランスの専門家による分析を紹介する記事を掲載した。写真は上海。

2023年2月5日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、中国の今後の経済成長についてアジア経済に詳しいフランスの専門家による分析を紹介する記事を掲載した。

記事は、日本、中国、韓国の大使館に勤務した経験を持ちアジア経済に詳しく、現在パリ政治学院で教鞭をとっている経済学者のHubert Testard氏による中国経済情勢に対する見方を紹介している。

まず、Testard氏が中国の経済成長について、2桁成長の時代はすでに過ぎ去ったものの、甘粛省など発展が比較的遅れている地域があり、なおも成長の余地は十分に残っていると述べるとともに、経済規模が米国を抜くかどうかについても「私は可能だと思う」とし、今後15〜20年で世界一の経済大国になる可能性があるとの認識を示したと伝えた。

また、現在中国の経済成長が失速している理由として、総人口の減少や高齢化といった人口面の要素、中国の経済成長を支えてきた都市化のパワーが弱まり、かえって不動産業の巨額債務などの問題を抱えるようになったこと、中国人の消費レベルが依然として不十分であること、さらには貧富格差拡大が中間層の形成を阻害していることを挙げる一方で、中国の実業家が活力に満ちていること、デジタル分野で世界をリードしていること、科学研究などの強みを持っていることから、さらなる成長は十分に可能だと述べたことを紹介している。

さらに、欧米諸国やアジアの一部の国が中国への依存を低減するためにサプライチェーンの再編を進めていることについては「一部の日用品生産分野において、中国に取って代われる国を見つけるのは難しい。中国は依然として世界で特殊な地位にあり、世界の国内総生産(GDP)の20%を占めている。それ故に、中国がこれまでほど急成長しないものの成長自体は継続するだろう。世界は中国市場に参入する可能性を残しておく必要がある。輸入では一部分野で対中依存を減らそうとしているが、輸出分野ではあらゆる国が中国での市場の維持、さらには拡大さえを目指しているのだ」と語ったことを伝えた。

このほか、中国政府が不動産やハイテクなどさまざまな業界の企業に対する規制を強化していることに対して「経済に対する規制をかければかけるほど経済の活力が制限され、経済成長を阻害する可能性がある。中国政府がある段階においてこの問題を意識し、開放と規制の間の適度なバランスを見つけ出してくれることを願うばかりだ」と述べるとともに、今年3月の全国人民代表大会で発足する国務院の新体制が開放と規制のバランスの調整に乗り出す可能性について「外国からの投資ではいささかポジティブな動きがみられるものの、正直なところ、国内については現状ではその様子は見られない。新型コロナの規制緩和は咄嗟の単発的なものであり、それが経済などの規制緩和につながる様子は見受けられない」との認識を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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