中国の自動車産業、全面的な淘汰期に―中国メディア

Record China    2023年2月10日(金) 16時0分

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中国メディアの中国新聞週刊は4日、中国の自動車産業は全面的な淘汰期に入ったと報じた。

中国メディアの中国新聞週刊は4日、中国の自動車産業は全面的な淘汰(とうた)期に入ったと報じた。

記事によると、中国の自動車市場は2022年、数々の打撃に見舞われ、年間の販売台数は2.1%増を実現したものの歓喜の中にあるのは少数のブランドにとどまっている。

全国乗用車市場信息聯席会のデータは、22年の化石燃料車の販売台数が前年から230万2000台減る一方、電気自動車(EV)など新エネルギー車が268万7000台伸ばしたことを示しているといい、記事は「新エネ車の化石燃料車に対する代替効果がかなり明らかなのが分かる。数年の間に多くのブランドで地位の逆転が起きた」と指摘した。また、新エネブームの下、速やかに対応しなかった自動車メーカーは徐々に存在感を失っているとし、年間販売台数が立ち上げから間もない新エネ車ブランドに及ばないケースさえあると説明した。

合弁は没落か?

さらに記事は「合弁は没落か?」と述べて、22年はEV大手のBYDを筆頭に中国の新エネ車ブランドが急速に台頭したが、かつて強い勢いを備えて販売も好調だった一部の合弁ブランドには生存空間の縮小が絶え間なく起きていると言及。新エネ分野で相対的に保守的なことに加え、中国ブランドの化石燃料車市場での勢いがその原因とし、「大まかな統計によると22年に販売台数の減少幅が80%を超えたブランドは11に上る」と伝えた。

記事はそのうちの一つとしてシュコダを取り上げ、「かつてコストパフォーマンスの良さで一世を風靡(ふうび)したシュコダは新エネ製品の欠如、化石燃料車製品の技術の老朽化などの問題で日本ブランドに勝てず、中国ブランドを阻むこともできていない」と論じている。

また、「シュコダの境遇は一定程度、中国自動車市場における合弁ブランドの近年の境遇を表した」と述べ、「中国市場の技術的ハードルは絶えず高まり、新エネ車の広がりもスマートカーの発展を急速に後押ししている」と指摘。その上で、「一部の合弁ブランドは新エネ製品であれ新技術の応用であれ相対的に保守的で、これが後から来た中国ブランドが追い抜きを実現する主な原因の一つになった」と評した。

転機はどこに?

記事は最後に「転機はどこに?」と記し、存在感をなくしたブランドが再起を図るに当たって参考にできる例として騰勢(DENZA)を挙げた。騰勢は16~21年の累計赤字が43億9000万元(約849億6000万円)を超えたが、22年8月に発売した騰勢D9から「一つの車が一つのブランドを救う」というストーリーを演じて受注台数は累計4万台を突破したという。

記事は「このような変更と自助努力は危機の中にある他のブランドも試みている」とも述べ、シュコダは26年までに3種類の新型EVを発売する予定であることを紹介。また、広州汽車集団、三菱自動車、三菱商事の合弁会社・広汽三菱汽車については、「新エネ車の『祺智EV』、『祺智PHEV』をすでに展開している」などと言及した。

そして「この2年、中国の自動車産業は全面的な淘汰期に入り、優勝劣敗はより鮮明になった」とした上で、複数の自動車メーカーが倒産した後、これに続く競争こそが最も激しいものになるとの見方を示した。(翻訳・編集/野谷

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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