陝西省宝鶏市で「パンダ血」よりも珍しいcisAB型を確認―中国

人民網日本語版    2023年2月14日(火) 22時30分

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陝西省宝鶏市中心血液センターは先ごろ、公式サイトで同センターの職員が献血者の血液のスクリーニング検査をしていた際、非常に珍しいABO亜型のcisAB型の血液を発見した。

陝西省宝鶏市中心血液センターは先ごろ、公式サイトで同センターの職員が献血者の血液のスクリーニング検査をしていた際、非常に珍しいABO亜型のcisAB型の血液を発見し、献血者の家系調査も実施したことを明らかにした。その後の遺伝子検査の結果、同献血者と、親族2人のゲノム配列の報告は今回が初めてだったことが分かったという。

cisAB型とは?

一般的な血液型はA型、B型、O型、AB型の4種類で、どれもABO血液型系に属している。cisAB型は、中国では「順式AB」とも呼ばれ、ABO式血液型の亜型の一つとなっている。

cisAB型は非常に珍しく、献血には向いていないという。また、輸血を受ける時は、通常のAB型の血液を使うことはできず、O型、またはA型の洗浄赤血球を使うか、自己血を使うことになる。

現時点で、今回発見された血液の遺伝子は、米国国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の専門家の審査を受けたうえで、新遺伝子としてデータバンク「GenBank」に収録され、世界に向けて公開されている。今回の発見により、国際塩基配列データバンクがさらに充実した。中国人のABO亜型の分子遺伝背景を解明し、中国人のABO血型遺伝子の特徴を明らかにするうえで、非常に重要な意義のある発見となった。

Rh陰性の血液は、希少なことから中国では「パンダ血」と呼ばれており、漢族の中では1000人に3人から4人の割合となっている。それに対して、cisAB型はあまり知られておらず、その血液型の人は58万人から17万人に1人しかいないと言われている極めて珍しい血液型となっている。

一般的には、ABO式血液型において、男性がAB型で女性がO型の場合、子供の血液型はA型かB型となり、AB型になることはないと考えられている。しかし、例外的なケースも存在し、どちらかの血液型が一般的なAB型ではなく、非常に珍しいcisAB型である場合、子供の血液型がAB型となる可能性があり、その場合cisAB型となる。

輸血の副作用を避けるために、cisAB型の人が輸血を受ける時は、通常のAB型の血液を使うことはできず、O型またはA型の洗浄赤血球を使うか、自己血を使う必要があることは注目すべき点だ。

報道によると、山東省済南市と日照市、江蘇省連雲港市、浙江省寧波市と衢州市、河北省秦皇島市などでcisAB型が確認されたことがある。最も早くに発見されたのは2012年で、血液サンプルは、山東省済南市章丘大学城の大学に通う19歳の大学生のものだった。済南市血液供給センター検査科の職員・李小飛さんが、cisAB型であることを確認した後、献血者に連絡し、今後は献血しないようにと伝えたという。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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