80年かけて集めた動物標本をすべて廃棄、ソウル大研究室で一体何が?=韓国ネットにはあきれ声

Record Korea    2023年2月22日(水) 6時0分

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19日、韓国・中央日報は「ソウル大学生命科学部が70~80年かけて集めた動物標本数百点が、全てカビのため廃棄されていたことが分かった」と伝えた。

2023年2月19日、韓国・中央日報は「ソウル大学生命科学部が70~80年かけて集めた動物標本数百点が、全てカビのため廃棄されていたことが分かった」と伝えた。

同部のイム・ヨンウン教授によるこの件を扱った論文「標本室真菌大災害:数多くの動物の痕跡を消したわずか1週間」が昨年12月に微生物学会誌に掲載された。それによると、標本は07年に同大学自然科学部の地下室に移され、担当教授が管理を行っていた。21年2月にこの教授が引退すると研究員もいなくなり、温度調節器の異常に気付く者が誰もいなくなった。室温23度、湿度約20%を維持していたはずの標本室は、同年8月10日の発見当時、室温30度、湿度70%以上という状態で、カビだらけだったという。

イム教授は電話取材に対し「標本室のドアを開けるとひどくカビ臭かった。大型の剥製やプラスチックの瓶が全て黒や白のカビに覆われていた。湿度が高くじめじめしていた」と、当時の様子を説明した。

この標本室にはソウル大学生命科学部が70~80年かけて集めた剥製などの動物標本数百点が保管されていた。研究価値の高い天然記念物のトキなど、絶滅危惧種の剥製もあったという。記事は「絶滅危惧種の動物は、偶然に死体を発見しないかぎり新たな標本を作ることは難しい」と指摘している。

目に見えるカビは除去することができるが、どこまで浸透しているか分からないため、大学は全ての標本を処分したという。関係者は「標本室全体がカビに覆われていたので、全数廃棄はやむをえないとの判断だった」としている。イム教授は「動物標本は重要な記録資料であり、今後、朝鮮半島における生物主権の証拠として使用できるものだった。標本のDNAが今度、活用できたかもしれない。恐竜の化石は貴重に扱われるのに、標本は重視されないことが残念で論文を執筆した」と話している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「ソウル大学でこんなことが起きるなんて、信じられない」「ソウル大学ですら自然科学を放棄したのか。金にならないことはする必要ないってことか(笑)」「韓国の最高学府がこんな基本的な管理もできないとは、恥ずかしい」「業務の引き継ぎもまともに行われなかったのか」「国家的財産なのに、ろくに管理もできないなんて。誰かが責任を負うべきだ」「みっともなく情けない。担当教授の引退が言い訳になるだろうか。温度湿度に問題があれば警報が鳴るようにでもすべきでは?」「6カ月近く誰も立ち入らなかったというのも不思議な話だ」「これが韓国の生命科学部の現実だ」など、あきれ声のコメントが殺到している。(翻訳・編集/麻江)

ソウル大

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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