Record China 2023年2月28日(火) 5時20分
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ファーウェイはスペインのバルセロナで26日、同地で27日に始まるモバイル世界会議に先立って、ユネスコによる識字率向上のための取り組みやグリーン発展の方策の発表などを行った。
ファーウェイ(華為技術)はスペインのバルセロナで26日、同地で27日に始まるモバイル世界会議に先立って、国連教育科学文化機関(ユネスコ)による識字率向上のための取り組みやグリーン発展の方策の発表などを行った。
ファーウェイは世界における識字率の向上を目指すユネスコの取り組みであるグローバル・アライアンス・フォー・リテラシー(GAL)に参加すると発表した。GALの事務局を務める生涯学習研究所(UIL)と共に、識字率向上のための技術利用を共同で推進する。ファーウェイはまた、UILの取り組み拡大のために資金を提供する。ファーウェイは民間企業として初めてGALのメンバーになった。
UILディレクターのデイビット・アチョアレナ氏は、「学習イノベーションの分野におけるファーウェイの専門知識は、識字関連の取り組みであるGALにとって大きな資産になるでしょう。このような共同プロジェクトにより、『誰も取り残されない』を達成します」などと述べた。
ファーウェイ企業コミュニケーション部の張園副総裁は、同社はテクノロジー業界のイノベーションと人材育成を重視していると説明し、さらに「ファーウェイは世界の人々の技術使用能力を育成する責任がある」、「ユネスコと協力することで、この責任をよりよく果たすことができることを光栄に思う」などと述べた。
ファーウェイはバルセロナで26日に、グリーンICT発展サミットも開催した。ファーウェイICT戦略・マーケティングの彭松総裁は同サミットの基調講演で、ICT技術やその一環としての人工知能(AI)の爆発的発展は、通信事業者に大きな利益をもたらしている一方で、エネルギーの消費量も急増させていると指摘。ファーウェイとしては「選択しないを選択」をすべき、すなわちICT技術がもたらす恩恵と弊害を比較して選択するのではなく、恩恵を享受する一方で、資源やエネルギー使用の増加を抑えるグリーン発展を実現すべきと主張した。
彭総裁はファーウェイの取り組みの一例として、アクティブ・アンテナユニット(AAU)ソリューションを紹介した。新材料と新プロセスを採用することで電源を切った際に生じる結露と低温の問題を解決し、電源モジュールのみを待機させることで、極端な低負荷の状態での消費電力を、従来の300ワットから10ワット以下に抑えるなど、デバイスとしての「極限スリープ」を実現したという。
彭総裁はさらに、ファーウェイは「グリーン1-2-3ソリューション」に取り組むと表明した。「1」はグリーン発展をめぐるネットワーク構築の1つの指標体系を意味し、「2」は高エネルギー効率と超低エネルギー消費の2つのシーンを両立させ、「3」はサイト、ネットワーク、運営から3層のシステム化されたソリューションを構築することを意味するという。彭総裁は、ファーウェイは世界の通信事業者と共に努力することで、グリーンと発展のバランスを実現し、ICTグリーン発展のプロセスを加速したいと考えていると説明した。
同日開催された「ファーウェイDay0フォーラム」では、ファーウェイの通信事業者BG(ビジネス・グループ)の李鵬総裁が基調講演を行った。李総裁は、「5Gの繁栄はスマート世界の礎であり、5.5Gはスマート世界に向けた鍵となるマイルストーンだ」と述べ、電気通信業界が同社の提案する「GUIDE商圏ブループリント」に立脚し、超ワイド、グリーン、スマートな未来世界への歩みを加速するよう呼びかけた。
李総裁はさらに、「スマート世界は将来、物理世界と深く融合し、個人の娯楽や生活、企業のオフィス、工業生産を問わず、万智相互接続(全てがスマート相互接続)の新時代に突入する」、「このことはネットワークに対する要求が、ユビキタスギガビットからユビキタス10ギガビットへの飛躍、接続性から認識性へ、エネルギー消費への関心からエネルギー効率への関心へと進展することを意味する」と論じた。
李総裁は5Gから5.5Gへの世代進化は、まさに上述のブレークスルーを担い、スマート世界への歩みを加速するための重要なマイルストーンだと述べ、ファーウェイとして「全業界と手を携えて努力し、無線、光とIPなどの根源的技術分野での飛躍を通じて、『10ギガビットの体験』を実現することを望んでいる」とも述べた。
2022年におけるICT業界には、順風満帆とは言えない状況があった。例えば、景気後退や物価上昇などの影響を受けてスマートフォンの売れ行きが不調だった。前年比11.3%減という調査結果もある。
そんな中で、モバイル世界会議を主宰するモバイル通信事業者の国際業界団体「GSMアソシエーション」は、中国政府が新型コロナウイルス関連の厳格な規制を解除したために中国企業の出展が復活したことが、業界全体の活性化に結びつくと期待しているという。
世界的な景気後退とインフレによってスマートフォンなどの需要が減り、サプライチェーン全体が厳しい状況に置かれている。しかし、GSMアソシエーションは、新型コロナウイルスの厳格な規制が解除されたことから今回は中国企業の出展もあり、業界全体の活性化が期待できるとしている。今回の大会には、中国企業としてはファーウェイ以外にも小米科技(シャオミ)、オッポが出展を決めた。
モバイル世界大会は3月2日までの会期中に、約8万人の来場者が見込まれている。GSMAは、通信・製造750社、出展者2000人の参加があるとしている。
今回のモバイル世界大会の出展企業の多くは、「まずは利益の回復」を念頭に置いているとの見方もある。そんな中でファーウェイは「技術の向上とビジョンを真っ先に考える」という従来の方針を貫く姿勢であるようだ。(翻訳・編集/如月隼人)
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