2023年2月27日、台湾・聯合新聞網は、石炭を積んだオーストラリア船の中国向け運航が再開しており、豪中関係が徐々に修復に向かっていると報じた。

記事は、中国とオーストラリアの関係が回復しつつある中で、オーストラリアのワイン業者が中国本土市場への復帰に向けて中国側と協議を進めているほか、オーストラリアのある主要な石炭輸送港が先日、すでに今月から中国に向かう貨物船の運航が始まったことを明らかにしたと伝えた。

また、BHPグループを含むオーストラリアの石炭供給業者が徐々に中国への石炭輸出を再開しつつあり、 米国の大手原料炭生産者であるコロナド・グローバル・リソーシズが先月、中国が今年オーストラリアから2000万トンの強粘結炭を輸入するとの予測を示したことを紹介している。

さらに、英ロイターの報道として、船舶の追跡サイトの情報では2月19日からの1週間で少なくとも15隻のオーストラリアの石炭船が中国に向けて航行したことが明らかになったほか、フォーテスキュー・メタルズ・グループ、BHP、トレジャリー・ワイン・エステーツといった複数のオーストラリア企業幹部が3月に中国を訪問する計画を立てていると伝えた。

オーストラリアの石炭産業にとって中国市場は20年まで主要な輸出先であり、中国は毎年約4500万トンのボイラー用石炭、約3500万トンのコークスをオーストラリアから輸入してきた。その後モリソン政権期に両国関係が悪化してオーストラリアから中国への石炭輸出は事実上ストップしていたが、昨年5月にアルバニージー政権が発足して前政権の対中敵視政策からの転換が図られると関係は改善に向かい、11月には16年以来となる両国首脳会談が実現した。（翻訳・編集/川尻）