カナダ人の多くが対中強硬姿勢を支持、「経済至上」が弱体化―カナダメディア

Record China    2023年3月2日(木) 12時0分

拡大

カナダで行われた世論調査で、トルドー政権は中国に対してより強硬になるべきと考えている人が多いことが分かった。

カナダで行われた世論調査で、トルドー政権は中国に対してより強硬になるべきと考えている人が多いことが分かった。カナダ・グローバルニュースが1日付で伝えた。

2021年に行われたカナダ総選挙の投票結果を審査する独立グループが2月28日に発表した報告書では、「外国の干渉は自由で公正な選挙を行うカナダの能力を脅かすものではない」と結論付けられた一方、報告するレベルではないものの選挙に干渉しようとする者がいたと警告した。こうした指摘が相次いでいるものの、トルドー首相は政府としての調査を求める質問に対し明言を避けている。

そうした中、カナダの調査会社アンガス・リード・インスティテュート(Angus Reid Institute)のShachi Kurl所長は「カナダ政府の過去数週間の反応は、大多数のカナダ人の見解とは異なるようだ」と指摘。同社が1日に発表した世論調査によると、「中国による干渉は選挙結果に影響を与えるほどではない」と報じられているにもかかわらず、それでもなお25%近く(保守党では42%)のカナダ人が21年の総選挙で自由党が政権を奪ったのは中国の介入によるものだと考えているという。

また、トルドー政権の対中政策について、特に国家安全保障や国防については自由党支持者も懸念しており、「自由党政権は中国に対抗することを恐れている」との回答は、自由党支持者で46%、新民主党支持者で62%、保守党支持者では91%に達し、全体では69%に上った。中国に対抗することによる経済への影響を懸念する人の割合も46%と依然として高いが、Kurl氏によると1年前と比べて12ポイント低下しているという。

カナダは中国との貿易関係が良好で、昨年の中国からの輸入は初めて1000億ドルを超え、過去最高となった。ただ、カナダ政府は昨年発表した新しいインド太平洋戦略で、中国に対抗するために地域の他のパートナーを支持し中国との貿易や投資をさらに減らすとの方針を示唆した。Kurl氏はカナダ人の中国での拘束や気球騒動が「経済至上」を主張する人々をさらに弱体化させており、「経済も重要だが主権、安全保障、国防も重要」と考える人が増えていると分析した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携