2023年3月2日、新華社は、中国政府が外国人技術者への「内国民待遇」付与を含む半導体人材獲得の方針を打ち出したことを報じた。

記事は、中国国務院の劉鶴（リウ・ハー）副首相が2日に北京市で開かれた集積回路（IC）産業発展に関する座談会で、習近平（シー・ジンピン）国家主席がIC産業の発展を非常に重視しているとした上で、その発展は国の安全保障や「中国式現代化」のプロセスに関わると述べたことを伝えた。

そして、すでに一定のIC産業チェーンを形成した中国が今後さらにIC産業を発展させるためには「新たな挙国体制の強みを発揮し、政府と市場両方のパワーをうまく使わなければならない」と強調し、「政府は国情と新たな情勢にマッチしたIC産業政策を制定するとともに、現実的な発展の目標と道筋を設定し、企業による困難の解決を支援するほか、市場で柔軟性が失われている分野において組織の役割を発揮して長期投資を融資し、中国人に対しおしなべて同じ優遇政策を与え、外国人専門家にも真の『内国民待遇』を与えることによって、企業の速やかな人材獲得、育成を支援しなければならない」と述べたことを紹介した。

記事によれば劉氏はさらに、市場のパワーや産業環境が持つ大きな役割を発揮させることを重要視し、企業を主体とする攻めの体制を構築して、実業家によるIC産業の健全な発展を実現すること、特に「技術にたけ組織力の高いリーダー人材の発掘と尊重に力を注ぎ、これらの人材が力を発揮する十分な空間を与える」ことが必要だとしたほか、開放を拡大して国際協力を推進し、グローバルな産業チェーン、サプライチェーンの安定を守らなければならないと述べている。（翻訳・編集/川尻）