Record China 2023年3月8日(水) 5時0分
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3日、中国メディアの新京報は、中国ではここ数年でうつ症状を発する青少年が増えており、その背景には親の無理解もあるとする記事を掲載した。
2023年3月3日、中国メディアの新京報は、中国ではここ数年でうつ症状を発する青少年が増えており、その背景には親の無理解もあるとする記事を掲載した。
記事によると、先月発表された中国国民のメンタルヘルスに関する調査報告で、抑うつのリスクがある青少年の割合が14.8%と成人層を上回ったことが明らかになった。また、青少年の心理問題ではネット暴力やインターネット絡みの自傷行為など新たな特徴も見られるという。
社会における抑うつに対する認知度が高まる一方で、「抑うつは恥ずかしい」という認識が依然として強く、ある子どもは1年前から自ら病院で診てもらいたいと訴えていたにもかかわらず、家族がまともに取り合わなかったことで速やかなケアができずに自傷行為に及ぶまで追い詰められてしまう事例があったという。
このほか、北京市にある病院の小児精神科では「生きていてもしょうがない。親に面倒をかけるだけ」という自殺願望を持つ6歳の子どもが受診、抑うつ状態との診断で処方薬によって症状が改善した事例があり、青少年の中でもさらに抑うつの低年齢化が進んでいるとのこと。
記事は、子どもたちの抑うつ症状を悪化させる大きな要因として、「親の無頓着、無理解」があるとし、学校で暴力を振るう上、自殺願望もある10歳の子に話を聞いた結果、「暴力的な親の行動をまねしていた」ことが分かり、親に「子どもの暴力行為を止めたいなら、ご自身の行動を見つめ直す必要がある」と指摘し改善を求めたところ、親子の関係が良好になり、子どものメンタルも落ち着きを取り戻したという事例を紹介した。
また、ある高校3年生の男子生徒は日頃の勉学ストレスで心身のバランスを崩し無気力になっていたため、医師ができるだけリラックスできる環境を作るよう取り組んでいたにもかかわらず、親が「先生、早く治してくれませんか?この子明後日試験なんです」とわが子に一層のプレッシャーをかけて治療を阻害したという事例にも言及。この生徒を診察した医師が「医者として正直、子どもが生きるのに辛くなり自殺しようと考えているのに、あなたはどうして明日の試験のことを考えているのかと言ってやりたいと思うことが多い」と心境を吐露したことを伝えている。
そして最後に、青少年のメンタルケアが喫緊の課題となる中で国がここ数年動きを見せるようになり、青少年の心理的な健康を守る社会環境の構築を求めたり、メンタルヘルス教育を中学、高校、大学で必修科目としたりといった政策文書を発表していると紹介。これに伴い各地域や学校において、医師が学校の教職員などに対して心理カウンセリングの研修を行うといった青少年メンタルケア体制強化に向けた取り組みも活発化し始めていると紹介した。(翻訳・編集/川尻)
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