Record ASEAN 2023年3月10日(金) 6時0分
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8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、フィリピン政府が南シナ海における中国海警船による挑発行為を国際世論に告発したことを報じた。
2023年3月8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、フィリピン政府が南シナ海における中国海警船による挑発行為を国際世論に告発したことを報じた。
記事は、南シナ海のスプラトリー諸島のセカンド・トーマス礁(中国名:仁愛礁)から約20キロの沖合いで2月6日、中国海警船1隻がフィリピンの船1隻に対して軍事用レーザーを照射し、フィリピン船船員が一時的に視力を失う事案が発生し、その後フィリピン海岸警備隊が発生当時の映像を公開するとともに中国側に抗議を行ったと紹介。同警備隊の南シナ海報道官が「中国が西フィリピン海のグレーゾーンで活動している問題を解決する最良の方法が、これを暴露することだと考えている」とコメントしたことを伝えた。
そして、フィリピン政府が2012年9月、フィリピン諸島西側の南シナ海海域を「西フィリピン海」と命名し、この海域の領有権を主張していることを紹介した。
また、同報道官が「フィリピン海岸警備隊は中国による侵略的行為の暴露者として、世界の同志諸国とともに中国に対するけん責を表明する。中国が隠れた場所で行っていることを暴露すれば、彼らは認めざるを得なくなるか、あからさまなウソをつくことになる」と述べたことを伝えている。
さらに、事件発生数日後にはフィリピンのマルコス大統領が駐フィリピン中国大使を呼び出して懸念を伝えるとともに、フィリピン政府も中国大使館に対して抗議を行ったと紹介。米空軍退役将校のレイモンド・パウエル氏もフィリピン海岸警備隊の行動を称賛する一方で「フィリピン政府は映像や写真の公開をやめるよう中国側から圧力を受けるかもしれない」と警鐘を鳴らしたとした。
記事は、フィリピンではドゥテルテ前大統領に続きマルコス大統領も中国に対して友好的な姿勢を見せており、今年1月には北京を訪問している一方で、南シナ海海域情勢はなおも緊張しており、フィリピンと米国との軍事協力が一層強まっていると指摘。先月にはフィリピン国内にある軍事基地4カ所を米軍に供与する合意文書に両国が署名したと伝えている。(翻訳・編集/川尻)
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