2023年3月13日、韓国・ソウル新聞は「野球のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）に出場した韓国代表は1次ラウンド敗退が決まり、スポーツ特需を期待していたデリバリー業界が嘆いている」と伝えた。

通常、国際的なスポーツイベントの期間中には、アプリを使ったフードデリバリーの注文が急増する。昨年11月に開催されたサッカー・ワールドカップ（W杯）の期間中も、韓国代表の試合がある日は注文が殺到し、一部地域ではデリバリーが一時中断となることもあった。チキンデリバリーの有名チェーンは各社、売り上げが前月比2～3倍に跳ね上がったという。配達員も注文が相次ぎかなりの収益を得たという。

こうした経験から、チキンやピザなどの外食業界やデリバリーアプリは、WBC開幕を前にさまざまなプロモーションを展開。「家での観戦のお供に」と、割引クーポンの配布などを行った。配達員も韓国代表の試合日程を確認し、注文殺到に備えていたという。しかし、韓国代表は初戦の豪州戦に7対8で敗北。次の日本戦は4対13と大敗した。ニュース1も13日に「チキン店では鶏肉を大量に仕入れ備えていたが、半数もさばけなかった」と伝えている。

あるデリバリーアプリ関係者は「デリバリーだけでなくスポーツイベント特需に敏感な流通、フランチャイズ業界も豪州戦での快勝を期待していた。残念な競技力が露見し、日韓戦への関心も薄まったのではないか」と話している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「次の大会も期待しないほうがいいよ。どうせ1次敗退だから」「サッカーはルールを知らずに見ても面白いけど、野球はルールが分からないとつまらないからな」「もともと野球を見ない人のほうが多いよ」「野球はルールが分からないと見てもつまらないから、大衆的な人気が得られない」「サッカーならみんなチキンをかじりながら見るけど、野球は好きな人しか見ないでしょ」「野球とチキンは相性が悪い。チキンにはサッカーだ」「日韓戦の日、飲み屋にいたけど雰囲気は最悪だったよ」などの声が寄せられている。

また、「野球の不振が問題なわけじゃないと思う」「WBCもW杯も関係なく、繁盛店は繁盛するし、駄目な店は駄目なんだよ」といった意見も見られた。（翻訳・編集/麻江）