ロシア、シベリア・ガス管経由の対中輸出が過去最高に、中国は13年連続で最大の貿易相手国

Record China    2023年3月26日(日) 11時0分

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ロシアからシベリアのパイプラインを経由した中国への天然ガス輸送が日量ベースで過去最高を記録。中国は13年連続でロシア最大の貿易相手国だ。写真は中露国境に接した内蒙古(内モンゴル)自治区の満州里。

ロシアのエネルギー大手ガスプロムは21日、ロシア産天然ガスを中国に輸送するパイプライン「シベリアの力」を経由した中国へのガス輸送が日量ベースで過去最高を記録したと明らかにした。AFP通信が伝えた。中露の二国間貿易は年々増大。中国は13年連続でロシア最大の貿易相手国になった。

AFP通信によると、ガスプロムは声明で「ガスプロムは要請された量を供給し、中国への日量のガス供給で新たな歴史的記録を樹立した」と強調した。ロシアのアレクサンドル・ノバク副首相は2月、「シベリアの力」を経由した輸出が昨年、年間155億立方メートルに達したと語っていた。ノバク副首相は2025年までにこのパイプラインを通じた輸出を年間380億立方メートルに拡大する取り組みを進めているとしている。

ノバク副首相は昨年9月、「シベリアの力2」が、ウクライナへの軍事侵攻で頓挫したロシア産ガスを欧州に輸送するパイプライン「ノルドストリーム2」計画の代わりになると言明。国営テレビのインタビューで、ロシアは「ノルドストリーム2」計画から24年着工予定の「シベリアの力2」に切り替えるつもりかとの問いに「イエス」と答えた。

「シベリアの力2」について、ノバク氏は年間500億立方メートルの天然ガスを輸送する協定を結ぶと説明。この量は昨年9月2日以降ガス供給を停止している「ノルドストリーム1」の最大輸送能力の550億立方メートルにほぼ匹敵する。

一方、中国共産党機関紙・人民日報の電子版によると、22年の中露二国間貿易額は記録的な1902億7100万ドル(現レートで約25兆円)に達し、前年同期比29.3%増だった。

ここ数年、中露は中国が主導する現代版シルクロード経済圏構想の「一帯一路」共同建設とユーラシア経済連合(EAEU)との連携を深め続け、各種の協力事業が緩やかに推進されてきた。例えば、モスクワには中国貿易センターの「華銘園」が完成した。

中露は互いにとって最大の隣国であり、共に新興市場国だ。双方の協力は強靱(きょうじん)性が高く、ポテンシャルが十分にあり、可能性が大きい。中露の地方協力への意欲が引き続き高く、情報技術(IT)、越境EC、デジタル経済、バイオ医薬品などの新しい成長源が次々に出現している。

ロシア中国総商会の周立群会長は「デジタル経済、グリーン発展、バイオ医薬品などは中露経済貿易協力の将来の発展における優先的方向性になり、中露経済の発展に新たな原動力を注入してきた」と指摘。「今後、両国企業は低炭素、エネルギー、グリーンインフラなどでの投資協力をさらに展開し、グリーン技術のイノベーションを積極的に推進し、中露経済貿易協力の新たな成長源を協力して構築するだろう」との見方を示した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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