2022年に1人当たり国民総生産（GDP）が25万元（約475万円）を突破した四線都市がある。内モンゴル自治区オルドス市だ。

22年のオルドスの1人当たりGDPは前年比4．4％増の25万6908元で、中国の1人当たりGDPは同3．0％増の8万5698元だった。これらのデータで計算すると、オルドスの1人当たりGDPは中国全土平均の2．99倍の水準に達したと同時に、同年の1人当たりGDPが18万400元だった上海市と19万元だった北京市もはるかに超えていた。

1人当たりGDPの高さの裏には、人口が重要な要因があることは確かだ。22年末現在、オルドスの常住人口は220万700人で、北京の10分の1ほどしかない。

しかし人口という要因だけではなく、オルドスは経済力も相当なものだ。22年のオルドスのGDP総額は5613億4000万元に達し、内モンゴル自治区でトップだった。

カシミア、石炭、カオリン（高陵石）、天然ガスなどの豊富な資源は、オルドスの持つ恵まれた財産だ。今や、オルドス全域でカシミアの年間生産量が3300トンに達し、カシミア製品の生産能力は中国全土の2分の1、世界の5分の2を占め、中国の「世界一のカシミア大国」の地位の基礎を固めている。同市のカオリンの埋蔵量は65億トンに上り、全国の硬質カオリンの中で最も質が高い。石炭と天然ガスの確認埋蔵量はそれぞれ中国全土の6分の1、3分の1を占めている。「西気東輸」（西部地域の天然ガスを東部地域に輸送）戦略の重要な連結点となり、オルドス自身に富をもたらしただけでなく、北京・天津・河北など複数の地域の電力消費をまかない、中国全土に社会を動かすエネルギーを注入している。（提供/人民網日本語版・編集/KS）