Record China 2023年3月31日(金) 15時0分
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中国電子商取引大手アリババ・グループは事業を6分割する方針を明らかにした。これとタイミングを合わせるように海外滞在していた創業者のジャック・マー氏が中国に帰国した。写真はアリババ・グループ。
中国電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングは3月28日、事業を電子商取引、メディア、クラウドなどに6分割する方針を明らかにした。米ブルームバーグ通信などが伝えた。これとタイミングを合わせるように日本などに海外滞在していたとされる創業者のジャック・マー(馬雲)氏が中国に帰国した。
ブルームバーグ通信などによると、アリババ・グループの事業規模は約2200億ドル(約29兆円)。6部門はクラウド・インテリジェンス・グループ▽タオバオ・天猫コマース・グループ▽ローカル・サービス・グループ▽ツァイニャオ・スマート・ロジスティクス・グループ▽グローバル・デジタル・コマース・グループ▽デジタル・メディア・アンド・エンターテインメント・グループだ
この分割はアリババにとって20年余り前の創業以降で最大規模の改革。分割によって各部門の独立性は大きく高まり、将来のスピンオフやIPO(新規株式公開)に道が開かれる。アリババの米国預託証券(ADR)は28日の米株式市場で一時13%高と急騰した。
中国の大手テクノロジー企業が持ち株会社制に移行するのはまれだが、他社へのモデルとなる可能性がある。中国政府はアリババや「微信(ウィーチャット)」を運営するテンセント・ホールディングスなどオンラインプラットフォームの影響力を批判し、テクノロジー業界全体に対する締め付けを強化した。アリババの事業と意思決定の分散は、締め付けの背後にある当局の主要目標の一つに対処するものだ。
アリババは張勇(ダニエル・チャン)最高経営責任者(CEO)がクラウド・インテリジェンス部門を率いる。長期的に同社のポートフォリオにおいて人工知能(AI)の役割が大きくなることを示唆している。張CEOは「各事業グループは準備が整えば、独自に資金調達やIPOを目指すことができる」と発表資料でコメントした。
一方、香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」はジャック・マー氏が海外滞在を終えて中国に戻り、27日には自らが浙江省に設立した学校を訪れ、生徒や教師と交流したと報じた。帰国時には香港にも立ち寄り、友人に面会したほかアートフェアに参加したという。
マー氏は2020年10月、中国の金融システムは時代遅れだと発言。翌11月上旬に当局の指導を受け、以後公の場に姿を見せていなかった。
その後、アリババ傘下の金融サービス会社アント・グループが予定していたIPOが直前になって中国の規制当局に阻止された。またアリババは独占禁止法違反で巨額の罰金を科された。
マー氏は過去2年のうちにスペインのマジョルカ島など世界各地で目撃されており、昨年の大半は日本に滞在していたとされる。(編集/日向)
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